これまでに、食パン専門店の食パンを数件食べ比べてきました。
たかが食パン、されど食パン。素材にこだわったもの、デザート感覚で食べられるものなど、それぞれ特徴があっておもしろい!そりゃブームになりますわな。
というわけで、まとめを兼ねて、魅力を整理したいと思います。
- 乃が美の『”生”食パン』
- 一本堂の『一本堂食パン』
- 成り松の「食パン」
- 嵜本の『極美”ナチュラル”食パン』
- 嵜本の『極美”ミルクバター”食パン』
- アトリエグーテの『プレミアムプラス』
- 銀座 に志かわの「食パン」
- LeBRESSOの『レブレッソブレッド』
- 食パン専門店LA・PAN(ラ・パン)の『高級クリーミー生食パン』
- フリブールの『ジャンボ食パン』
- Bakery 暦 -COYOMI-の『もっちり食パン』
- 明日の食パンの『MU kodomo』
- 食パン さくらの『ソメイヨシノ』
- 北欧倶楽部(バロー)の『北欧ミルク食パン』
- 高級食パン専門店 別格の『たなびき』
- 高級食パン専門店「わたし入籍します」
- 食パン専門店「高匠」の湯種食パン
- 北欧倶楽部(バロー)の『濃い生食パン』
- 食パン専門店「デアイ ザ ベーカリー」
- AMACO CAFEの『甘麹熟成食パン』
- 北欧倶楽部(バロー)の『北欧バター食パン』
- 純生食パン工房 HARE/PAN(ハレパン)
- モスバーガーの高級食パン『バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン』
乃が美の『”生”食パン』
現在の食パンブームの火付け役とも言われている「乃が美」の「生」食パン。食パンに1斤400円も出せるかよ!という考えを、180度変えてくれました。

ほんのり甘さを感じる生地は、お店の説明の通り、そのまま食べてもめちゃくちゃ美味しい。しっとりした食感は耳まで柔らかく、丸ごとパクつけちゃいます。
袋を開けた瞬間、小麦の強い香りが部屋中に広がったあの時の記憶は強烈。日常の食卓用としてはもちろん、手土産にするとかなり喜ばれます。
その後の比較記事の中で、デファクトスタンダードとなった食パンです。
一本堂の『一本堂食パン』
一本堂の食パンは、偶然にも乃が美の「生」食パンと同時に食べ比べたので、はっきりと方向性の違いが理解できました。
生地の甘みや小麦の強烈な香りといった飛び道具は無いものの、素材の旨味がしっかりと感じられる「地に足付いた食パン」という印象です。
ふんわり感よりも、もっちり感強め。トーストにするとサックサク に仕上がります。これぞ食パン!
手土産にしても喜ばれるとは思いますが、どちらかと言えば毎日の食卓こそ最適。1斤当たりの値段もお手頃ですし、他にも色々な種類があって飽きません。堂々たる主食です。
成り松の「食パン」
成り松の「食パン」は、1.5斤タイプの1種類のみ。1本600円は良心的なお値段です。


表面にキメの細かさはありませんが、手仕事感のある素朴な風合いが食欲をそそります。焼き印の不揃い具合も素敵!
濃い目の焼き色から耳は固いものだと想像していましたが、デニッシュのような薄皮で、絶妙な歯応えを感じながら味わうことができます。
小麦の香りや旨味、ほんのり甘みを感じるけれど、いずれも程よく、さり気ない仕上がり。派手さはないけど、素性の良い毎日食べたくなる美味しさです。
嵜本の『極美”ナチュラル”食パン』
嵜本の「極美”ナチュラル”食パン」は、極めてプレーンな印象の食パン。小麦の香りや旨味、甘みが控えめのクセのない味です。


食感についても、もっちり・しっとり感は薄く、どちらかと言えば、ふんわりに分類されるかな。
美味しいこと間違いはありませんが、こりゃたまらん的な味わい深さはありません。
嵜本の『極美”ミルクバター”食パン』
一方「極美”ミルクバター”食パン」は、しっとり食感で小麦の風味も強め。”ナチュラル”に比べて、随分パラメーターをいじってきている印象。
特に、甘みに関しては、あざとさを感じるほど人工的。おそらく大量生産品の食パンと同様、添加物の仕業じゃないかと推測します。
アトリエグーテの『プレミアムプラス』
アトリエグーテの超高級食パン「プレミアムプラス」は、値段がワンステージ上。1.5斤サイズで1,100円(+税)。乃が美の「”生”食パン」なんかと比べると、1斤あたりのでほぼ倍の価格です。


それもそのはず。使われているバターがフランス産の最高級モノだったりと、原材料にかなりのコストがかかっている模様。
デニッシュ生地のようなやわらかな耳、もっちり&しっとりな食感の生地、風味豊かなバターの旨味に、至極の喜びを感じずにはいられません。値段だけのことはあります。
銀座 に志かわの「食パン」
銀座に志かわの食パンは、独自のアルカリイオン水を使っているのが特徴。食材の旨味を引き出す効果があるそうで、他にはあまり見かけない製法です。


そのおかげなのか小麦感が絶妙。風味は強いけれど出過ぎず、バターやはちみつなど、他の素材と共に美味しさを形作っています。
耳も含め、生地全体のキメが細かく、もっちり&しっとりしながら、口溶けなめらかな食感に感動しました。
そのまま食べても良し、トーストしても良し。毎日の食卓用としても、手土産用としても良し。現時点で、僕ランキングNO1の食パンです。
LeBRESSOの『レブレッソブレッド』
LeBRESSOの「レブレッソブレッド」は、1本650円(1.5斤サイズ)と比較的リーズナブルな食パンです。


それでいて使われている素材に抜かりは無いようで、北米産小麦は香りが強くて風味が豊か。良いモノ食べてる感で幸せな気分になります。
トーストすると、ほんのり控えめだった甘みがパワーアップ。食感も外はサクッ、中はクリーミーに仕上がるので断然オススメ。そりゃ、イートインが流行るわね。
毎日食べる主食として、かなりハイレベルな食パンです。
食パン専門店LA・PAN(ラ・パン)の『高級クリーミー生食パン』
食パン専門店LA・PAN(ラ・パン)の「高級クリーミー生食パン」は、ふんわりとろける食感が特徴。


焼かずに食べても、そのやわらかさは体感できます。けれどもトーストしたときの綿菓子のような口溶け感は格別。小麦やミルク、バターといった素材のバランス感も絶妙で、もう一度食べたいと思わせる力があります。
フリブールの『ジャンボ食パン』
フリブールは奈良で1店舗のみ営業する地元愛され系の食パンのお店。現在の食パンブームのはるか昔、30年以上前から「ジャンボ食パン」を販売してきました。


しっとり&もっちりした生地はキメが大変細かく、つい指で押したくなるほどやわらかい。小麦の風味がしっかりする、これそ食パンという王道系の味は、良い意味で普通に美味しいです。
Bakery 暦 -COYOMI-の『もっちり食パン』
Bakery 暦 -COYOMI-(ベーカリーこよみ)は、滋賀県の甲賀市信楽町にポツンとあるパン屋さん。食パン専門店ではありませんが、ここの「もっちり食パン」がめちゃくちゃ美味しいので載せておきます。


お餅のような粘りのあるもっちり食感は、48時間かけて焼き上げる湯種製法の賜物。派手な甘さはありませんが、確かな小麦感のある豊かな風味に幸せを感じずにはいられません。良いモノ感が半端ないです。
明日の食パンの『MU kodomo』
明日の食パンが販売する食パンには「MU kodomo」という名前が付けられています。お店の外観も含めて”時流に乗った感”があるので、ちょっと敬遠してしまいそうになりますが、味は本物です。


きちんとした材料を使い、丁寧に作られていることが、食べてみると伝わってきます。焼かずにそのまま食べる耳の美味しさは格別 。ただし1,000円/本という価格は高過ぎな気がします。
食パン さくらの『ソメイヨシノ』
食パン さくらの「ソメイヨシノ」は、少し小ぶりの1.5斤サイズ。化粧品が入っているかのようなハイコストな紙袋は、アラフォーおじさんが持って帰るのに不向き。


味については、甘み先行のスイーツ寄りな仕上げ。でも、しつこくなくて食べやすい。小麦の風味も感じられ、使用されている素材の良さは感じます。
北欧倶楽部(バロー)の『北欧ミルク食パン』
北欧倶楽部はスーパーマーケット「バロー」のオリジナルパン工房。そこの「北欧ミルク食パン」が安いのに美味しい。


ふんわりライトな食感で、さり気ない甘さ。ほんのり小麦の風味も感じられ、毎日食べても飽きません。高級食パンに比べて味の破壊力はありませんが、298円/本という値段は破壊的。かなりコスパの高い食パンです。
高級食パン専門店 別格の『たなびき』
高級食パン専門店「別格」は、京都の定番手土産品「おたべ」を製造販売する会社と有名プロデューサーが手掛けたお店。


切るのが難しいほどふんわり&やわらかい生地と、光が透き通るぐらい薄い耳。ぬっちりした食感は噛むほどに嬉しく、焼かずに生のまま食べるのがオススメです。
高級食パン専門店「わたし入籍します」
奇抜なネーミングの高級食パン専門店「わたし入籍します」。京都の「別格」と同じプロデューサーが手掛けたお店。


油分で表面がペタつくことや、クラスト(皮)が薄いことなど共通点が多く見られる一方、全体的に優しい印象の味は、ネーミングとは真逆の印象。毎日の食卓にぴったりの。甘さ控えめな主張の少ない食パンです。
食パン専門店「高匠」の湯種食パン
食パン専門店「高匠」の食パンは、湯種製法で作られています。これまで湯種製法の食パンにはハズレがなかったので期待大。


2斤分にしては小ぶりですが、サイズ以上のズシリ感。小麦の量が多く、みっちり高密度な食パンにびっくりしました。噛むほどに甘みが増す系で、トーストすると「サクッ、ふわっ、もちっ」の三重奏を楽しめます。
値段も税込み価格で良心的。デイリーな食卓はもちろん、手土産にすると「粋!」な食パンです。
北欧倶楽部(バロー)の『濃い生食パン』
「濃い生食パン」は、コスパ抜群の「北欧ミルク食パン」と同じく北欧倶楽部(バロー)で販売されています。


かなり小ぶりな食パンで、3分の1斤ほどしかありません。それでいてお値段は268円(税込)で「北欧ミルク食パン」と大差なし。さぞかし濃厚で美味しいかと思いきや、どちらかといえば期待外れでした。
「北欧ミルク食パン」の凄さを改めて思い知ることになりました。
食パン専門店「デアイ ザ ベーカリー」
食パン専門店「デアイ ザ ベーカリー」は、上質な素材を使った食パンを販売しています。


淡い焼き目の美しさは、今ままで食べてきた食パンの中で間違いなくトップクラス。見た目の印象と相違なく、絹のような肌理の細かさと優しい味は、毎日食べても飽きない自然な美味しさです。
AMACO CAFEの『甘麹熟成食パン』
京都の有名漬物店「西利」が、発酵をテーマにオープンしたお店「AMACO CAFE」。そこの「甘麹熟成食パン」が超絶美味い!


見た目こそ普通ですが、口にすると発酵臭の独特な良い香りと甘麹の旨味にやられます。おかげで甘さは控えめながらも、リッチ感は十分。トーストすると、さらに小麦の力が引き出されるなど、唯一無二な美味しさに仕上がっています。
日が経つにつれ、発酵が進んで美味しさがアップするのも魅力です。
北欧倶楽部(バロー)の『北欧バター食パン』
コスパ抜群の「北欧ミルク食パン」と兄弟食パンとも呼ぶべき「北欧バター食パン」。当ブログではおなじみのスーパーマーケット「バロー」の北欧倶楽部で販売されています。


名前からも分かる通り、バター成分が多めに配合されているようで。生のままで食べても特に感動はしませんが、トーストすると一気に風味豊かな食パンに変身します。
北欧ミルク食パンより値段は上がりますが、十分コスパは良い食パンです。
純生食パン工房 HARE/PAN(ハレパン)
「乃が美」などと同じく、全国にチェーン展開している「純生食パン工房HARE/PAN(ハレパン)」。”日本の食卓に合うパン”がキャッチコピーです。


店名が表すように、軽やかな印象の美味しさ。甘さや香りは主張こそしませんが、存在感はバッチリ。後味は丁度良い余韻を残し、口の中で溶けるような食感もあって、毎日食べたくなります。
モスバーガーの高級食パン『バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン』
あのモスバーガーから高級食パンが発売されました。『バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン』という長い名前。


名前のインパクトが強かったからなのか、かなり期待高めで食べました。結果はイマイチ。色んな高級食パンを食べてきた弊害かもしれませんが、1斤600円(←比較的に高級な部類)に見合う美味しさとは思えませんでした。
随時更新していきます。