「気が付けばモンベル」
日本で生まれ育ったモンベルは、見た目の派手さこそ海外メーカーに譲るけど、機能や品質はトップクラスだ。それでいて手が届きやすい価格設定なのだから、とてもコスパに優れたブランドだと言える。
用途やレベルに応じて、豊富な商品展開がなされているので、自分に合ったアイテム選びが可能だ。
「派手じゃない」、「高コスパ」、「豊富な選択肢」という点で、迷ったらモンベル製品を購入していることが多い。だから「気が付けばモンベル」なのだ。
アウトドアを趣味にしていると、モンベル製品を購入検討する場面は、少なからずあると思う。それならひとつ、ふるさと納税を利用してみてはどうだろう。
長野県小谷(おたり)村|モンベル・ポイントバウチャーは、キャンパーにとって嬉しい特典だ!
寄付する自治体は、長野県小谷(おたり)村。返礼品として、モンベルクラブの「ポイントバウチャー券」がもらえる。これがびっくりするぐらいのものなのだ。
モンベル・ポイントバウチャーとは
ふるさと納税については、過去記事を参照していただければと思う。
ここではモンベル・ポイントバウチャーについて説明しようと思う。
バウチャーとは?クーポンとの違いは?
バウチャー【voucher】とは引換券のことである。特定の商品やサービスとの交換を目的としている。一方、クーポン【coupon】とは金券のことであり、割引や値引きなど換金性がある点でバウチャーとは異なる。
小谷村の返礼品はバウチャーだ。モンベルショップで使えるポイントと交換することができる。
僕たちはそのポイントを使って買物をするわけだが、考えてみれば少々まどろっこしい気がしないわけでもない。もしも返礼品がクーポンなら、直接値引や割引が受けられ、”ポイントに交換”という作業は不要になるからだ。
ではなぜ”バウチャー”なのか?
その理由のひとつに、総務省が自治体向けに通知した以下の文書がある。
【 返礼品(特産品)送付への対応について 】
イ.ふるさと納税は、経済的利益の無償の供与である寄附金を活用して豊かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進を推進するこ とにつき、通常の寄附金控除に加えて特例控除が適用される仕組みであることを踏まえ、次に掲げるようなふるさと納税の趣旨 に反するような返礼品(特産品)を送付する行為を行わないようにすること。
① 換金性の高いプリペイドカード等
② 高額又は寄附額に対し返礼割合の高い返礼品(特産品)
ふるさと納税が多くの人に利用されるようになり、返礼品競争が激化しはじめた。転売や換金など、本来の趣旨から大きく外れるような行為が横行するようになり、制度の立ち位置が危ぶまれ出したのだ。
モンベルクラブへの会員登録が必須
バウチャーにすることによって、寄付申込者本人に利用を限定することができる。
仕組みはこうだ。
- ポイントはモンベルクラブのメンバーズカードに付与されるため、会員登録が必要。
- バウチャーには固有のIDがあり、寄付申込者の情報が登録されている。
- 会員登録時にバウチャーIDとの照合がなされる。
- メンバーズカードの本人以外の利用は禁止されている。
小谷村でも、以前はモンベル・ギフトカード(クーポン)を返礼品としていた。ギフトカードの利用は誰でもOKなので、換金や転売される事案があったのかもしれない。
バウチャーになり、会員登録などの手間が増えてしまったが、事情を考えると納得ですかね。
実店舗でも、オンラインショップでも使える
交換したポイントは、実店舗はもちろん、オンラインショップでも使うことができる。
モンベルストアは全国に数多くあるけれど、やはり自宅にいたまま買物ができるのはありがたい。サイズやカラーの選択も自由に行え、在庫状況もひと目で分かる。類似アイテムとの比較も簡単にできるのだから、オンラインショッピングはやめられない。
とは言いつつも、ウェアなどの購入は、実際に着用してからじゃないと不安なんだけどね。
モンベルが扱う商品なら何でもOK
モンベルショップで扱われている商品は、自社ブランドだけとは限らない。
座り心地が抜群だと評価の高い「チェアワン」を代表とする「Helinox(ヘリノックス)」や、ナイフで有名な「Gerber(ガーバー)」などの商品も販売している。
これらもオリジナルブランド同様、ポイントで購入することが可能。当然のことながら、正規代理店なので、どこぞのショップで買うよりもアフターに関しての安心感が高い。
バウチャーならではのメリット
そんなモンベル・ポイントバウチャーだが、ならではのメリットがいくつかある。
新規会員は会費1500円が無料。既会員は1年間延長。
モンベルクラブに入会するには、年会費1,500円(税込)を支払わなければならない。
最近は、こうした会員登録の際に年会費がかからないことの方が多いので、一瞬とまどってしまう。会員になれば、送料が無料になったり提携施設で優待サービスが受けられたりするなど見返りは多いのだが、どうしても足踏みしてしまうのだ。
そんな年会費だが、ポイントバウチャーを利用すれば無料になる。強制的に会員登録させられるのだから当然といえば当然なのだが、実質1,500円が上乗せということなので、太っ腹な対応ではある。
ちなみに既会員の方は、有効期限が1年間延長になります。
寄付金額の設定が段階的なので、わかりやすく、選びやすい
小谷村が用意するバウチャーは、以下の8種類。
- 【寄付金額17000円】→モンベルバウチャー5000ポイント
- 【寄付金額50000円】→モンベルバウチャー15000ポイント
- 【寄付金額100000円】→モンベルバウチャー30000ポイント
- 【寄付金額134000円】→モンベルバウチャー40000ポイント
- 【寄付金額167000円】→モンベルバウチャー50000ポイント
- 【寄付金額250000円】→モンベルバウチャー75000ポイント
- 【寄付金額500000円】→モンベルバウチャー150000ポイント
- 【寄付金額833000円】→モンベルバウチャー250000ポイント
寄付金額に応じて段階的に用意されていて、わかりやすいし、選びやすい。
バウチャー自体には、有効期限がない
またバウチャー自体には有効期限がないので、自分の好きなタイミングでポイントに交換すればいい。次のシーズンを待って新製品を狙ってもいいだろうし、今使っているアイテムがヘタってくる時期を見越して貯めておくのもアリだ。
ただし一旦ポイントに交換してしまえば、有効期限が発生するので注意が必要。有効期限は、会員のそれと同じ。だからもし会員の更新手続きを怠ってしまうと、ポイントも失効してしまう。
けれども失効後1年以内に再入会すれば、ポイントは復活するそうので、あわてない、あわてない。
10%分のAmazonギフトコード券がもらえる
さらに現在(キャンペーン期間 2018年10月1日~ 2018年12月31日)は、寄付金額10%分のAmazonギフトコード券がもらえるキャンペーン中。モンベルバウチャーポイントと合わせると、還元率は40%となるのだから、かなりお得と言える。
ただしこのキャンペーンは、ふるさと納税サイト「ふるなび」にログインして申し込む必要がある。昨今、こうした一括サイトも珍しくない世の中。
自治体に直接申し込むよりも色々と便利でお得なので、興味のある方は複数のぞいて見てはどうだろうか。
今欲しいモンベル製品
極めて個人的な意見で恐縮だけれども、いくつか注目のアイテムをピックアアップしてみようと思う。
バロウバック
過去記事に書いたとおり、我が家にはまだシュラフがない。
バロウバッグの中綿はいわゆる化繊だ。ダウン製シュラフは軽くて暖かいが、ファミリーキャンプの域を出ないあいだは、そこまでの性能は要らないんじゃないかと思っている。
うちがキャンプを楽しむ期間は5月から10月。今のところ、気温が氷点下になったことはなく、寒くても5℃ぐらい。寒がりな妻のことを考えても、2℃ぐらいまで快適に過ごすことができるものなら十分だろう。
また移動は車を使うのが基本なので、多少重くても問題ではない。それより積載時のサイズダウンが今課題となっているので、毛布からシュラフに替える恩恵は大きいのだ。
その点、ダウン製の方がコンパクトなのだが、その差は小さく、こだわるほでではないと考えている。
[追記]現在はバロウバッグ購入済。レビューはこちらを参照に。
チェアワン|Helinox(ヘリノックス)
実際にモンベルストアで座ってみたことがあるのだけれど、それ以来、心がロックオンされてしまい、長らく気になり続けている。
見た目は華奢で、安定感とはほど遠い印象を受ける。でも一度腰をかけると、立ち上がるのが嫌になるぐらい快適なのだ。腰を中心に、体全体がすっぽりと包み込まれ、力が自然と抜けていく。
あの細いフレームからは想像できないほど剛性感があり、少しもふらつくことはない。ロースタイルということもあって、時間の流れが余計にゆったりと感じられる。
さらにコンパクトであることも、チェアワンの魅力。収納時のサイズは、今使っているチェアの約半分。シュラフと同じく、積載時のサイズダウン効果が得られるので、積極的にリプレイスしたいアイテムなのだ。
[追記]コンパクトな椅子を求めてたどり着いたのが、クオルツの「アジャストチェア」。パチノックスと下に見られながらも、コスパは抜群。レビューはこちらを参照に。
野箸
カトラリーについては、ほとんど手付かずの状態のままである。
日常的に使っているものを持って行けば事足りているので、優先順位はかなり低くなってしまっている。しかもキャンプ用のアイテムって、結構な値段がするのだ。
それでもいつかは揃えたいという気持ちはあるので、手始めにこの「野箸」なんてどうかな、なんて考えている。
以前、うちのコーヒードリッパーがモンベルのO.Dドリッパーであることを書いた。
O.Dドリッパーは2本の棒を差し込むことで使えるようになる。枯れ枝でも割り箸でも何でもいいのだが、野箸を一緒にセットしておくのが一番良いんじゃないかと思っている。現地にちょうど良いぐらいの枯れ枝が落ちているとも限らないし、そもそも探すのが手間だ。割り箸はなんとも味気ない。
野箸なら、半分サイズに分割できるので、ドリッパーとセットで収納しておける。見た目も格好良く、ステンレスやアルミ+木材でできているので耐久性も高い。きっと愛着がわくだろうと想像している。
あとがき
前にも書いたことなのだが、ふるさと納税とアウトドアは相性がとても良いように思う。
僕の場合、入口は特典探しからだけれど、必ず地域の特徴を調べ、キャンプ地候補になり得るかを検討する。実際に足を運ぶことになれば、こちらは貴重な体験を得られるし、地域経済に、少しだけではあるが寄与することになるからだ。
このような自分の意志の入った税金の使い方って他にないんじゃないだろうか。たいていの場合、納めた税金はブラックボックスに入れられ再分配が行われる。
そのブラックボックスの中でどこかの知事みたいな使い方がなされれば、納めた側はとうてい納得ができるものではない。
住んでいる地域のサービスを受けている以上、その地域に税金を収めるのは鉄則だとは思う。けれども住民税の2割程度の寄付金ならば、意志ある税金として別の自治体に納めて許される範囲だと僕は思う。
追記:小谷村について
書き忘れていたけれど、小谷村とモンベルはフレンドヴィレッジ提携を結んでいる。モンベルクラブ会員なら、小谷村各所に設けられたフレンドショップで、様々なサービスが受けることができる。だから返礼品がモンベルのポイント・バウチャーだったのだ。
THE自然
小谷村の人口は約3,048人(2016年3月31日現在)。長野県の北西に位置していて、周囲は北アルプスの山々に囲まれ、中央には姫川が流れている渓谷地である。
国指定の「特別豪雪地帯」であり、大規模スキー場が数多く運営されていて、雪の質も極めて高く、冬はスキー客で賑わう。海以外の自然なら何でもある、と思えるほどの「THE自然」が詰まっている。
名湯、秘湯が集結!
村内には名湯、秘湯が多く存在している。
武田信玄の隠し湯と言われるものから、渓谷に囲まれた大自然を満喫できる露天風呂まで、バリエーションは様々。旅館に併設されているものも、たいてい立ち寄り湯(料金500円ほど)として利用が可能なので、春・秋キャンプは温泉目当てで行くのもいいだろう。
小谷そば
長野県はそば処として有名だが、地域やお店によって、特徴が異なる点がおもしろい。一口に信州そばとは言い切れない多様性と奥深さがある。
小谷村のそばはそれほど有名ではないが、個性を感じられる味なら嬉しいのだがどうだろう。