【Fujifilm XF35mm f2 R WR】試写レビュー|X-Pro系にとてもよく似合う、描写も性能も見た目も優等生なレンズ。

XF35mm f2 R WR|作例

以前、このレンズの発売が決定されたころ、公開されたMTF曲線から描写性能を想像するという趣旨の記事を書きました。

XF35mmF2 R WRが発表。XF35mmF1.4 RとMTF特性曲線で比較。
先日、富士フィルムから新レンズ「XF35mm F2 R WR」が発表されました。35mm判換算で焦点距離が53mmとなる標準レンズで、普...

同じ焦点距離のXF35mm f1.4を持っているので、とりあえずは購入する予定はないつもりでいます。けれども、あのキュッと締まった鏡筒を見ていると、ついぞ使ってみたくなったので、X-Pro2を触るついでに、富士フィルムフォトサービスにて半日レンタルさせてもらいました。

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操作感はXF35mm f2の方が1ランク上。ヘリコイドのようなねっとり感と細口の鏡筒が昔のレンズのよう。

「持つ」から「つまむ」へ

使う前から想像できましたが、この細口の鏡筒は操作していて非常に気持ちが良い。

XF35mm f1.4と比較して、最も太い部分で5mmほど細くなっています。フィルター径もΦ52mmからΦ46mmに変更されているので、先端に向かって細くなっている形状。

たった5mmほどの差ですが、フォーカスリングを操作する指先の感覚では、数字以上に締まった印象を受けます。

XF35mm f1.4でマニュアルフォーカスするときは、大げさに言えば、親指と人差し指で「持つ」ような感覚でした。それがXF35mm f2では「つまむ」感覚に近い。自然と両脇も締まるので、手ブレも抑えられるような気になります。

絞りリングとフォーカスリング

また、フォーカスリング、絞りリング共に、造り込みの良さが伝わってきます。

フォーカスリングは、ねっとりした重みのある回し心地で、昔のレンズに使われていた”ヘリコイド”を思い起こさせる仕上がりです。XF35mm f1.4よりも、ほんの少しだけ指にかかる抵抗が増しています。径が小さくなっていることで、回転させる力が少なくなっているのかもしれません。

また絞りリングは、XF35mm f1.4よりも明らかに固めに調整されています。これならば不用意に絞り値が変わってしまう事態は少なくなるでしょう。


このレンズを触っていると、昔使っていたULTRON 28mm F2(コシナ・フォクトレンダー)を思い出します。

ライカMマウント用のマニュアルフォーカスレンズで、こってりとした色乗りがお気に入りでした。フォーカスリングと絞りリングの位置関係は前後逆ですが、フォーカスリングのねっとりとした回し心地や、絞りリングのしっかりとしたクリック感は、XF35mm f2と同様、撮影していて、とても楽しい気分にさせてくれます。

AFはとても速く、静か。X-Pro1との組み合わせでも、ストレスのない速さを実現している。

X-Pro1+XF35mm f1.4の場合よりも150%スピードアップ

X-Pro2との組み合わせについての雑感は、過去記事を参考にしていただければと思います。

【Fujifilm X-Pro2】ミニレビュー|X-Pro1と比較してスピード200%UP!XF35mmf1.4を買い換える必要はなし。
X-Pro2の発売日(執筆時2月18日、後に3月上旬に延期)が待ちきれず、展示機を触りに大阪の富士フィルムサービスステーションに行ってきまし...

今回使用したボディはX-Pro1。どれぐらい速くなったかと言うと、XF35mm f1.4装着時と比べて、150%ほどAFスピードがアップしているように感じました。歩きながらの撮影でも、スッとピントが合います。

このレンズを使うなら、まだまだX-Pro1も現役で活躍できるなぁ、という印象です。

インナーフォーカス採用で、とっても静か

屋外の喧騒も邪魔して、使い始めはAFが働いているのかどうかわからないぐらい、静かなフォーカシングです。

XF35mm f1.4は、レンズ全体を動かしてピント合わせをするので(全群繰り出し方式)、制御モーターの音が結構派手に聞こえてきました。

けれどもXF35mm f2は、小さなレンズだけを動かしてピント合わせをするので(インナーフォーカス方式)、ほとんど音は聞こえてきません。おまけに手に伝わる振動もない。

撮影していることを子供に気付かれず、自然な表情を撮影したいときには頼もしいレンズになると思います。

開放からコントラスト高く、色乗り良し!
XF35mm f1.4よりも現代的で優等生な写りをする印象。

XFレンズの名に恥じることのない、非常にレベルの高い画質です。

XF35mm F2 R WR|作例

Xシリーズが描き出す紫と緑の色味がとても好きで、このようなドンピシャな被写体に遭遇すると思わず撮影したくなります。色乗りもよく、開放から高コントラストな描写です。

XF35mm F2 R WR|作例

金属の質感も、味わい深く描写してくれます。サビが浮き、少々古ぼけたレトロな風合いが愛おしい。手前から奥に光量が減少していくような場面でも、階調なだらかに陰影を再現しています。

XF35mm F2 R WR|作例

カメラを空に向け、プラス2ほど補正をかけなければならないような場面。壁面の光沢を、破綻することなく忠実に再現しています。逆光耐性もなかなかのもの。

あとがき

XF35mm F2は、XFレンズの特徴である”アナログ的な魅力”をさらに一歩進めたレンズのように思います。

スリム化された鏡筒や、各種リングの操作性は、昔のレンジファインダー用レンズのようで、今後もこの傾向で進むことを期待します。

防塵防滴、AF速度の改善など、スペック的な部分に魅力を感じ、買い替えや買い増しを検討されても良いでしょうし、はたまた操作性や持ち心地といった、感性的な部分に惹かれて購入を決意しても十分価値のあるレンズだと思います。

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