世の中は空前の食パンブーム。気付けば近所のスーパーにだって、普通にお高めの食パンが並ぶようになりました。しかも食パン専門店の食パンと、さして変わらない値段で。
騙されたと思って、試しに一度食べてみることに。
専門店の食パンと、どう味が違うのか?いざ検証です。
キャナルベーカリー(マックスバリュ)の高級食パン「絹」
購入したのは、マックスバリュの直営パン工房「Canal Bakery(以下キャナルベーカリー)」の「絹」という食パン。1本(2斤分)のお値段が680円(税抜)。一昔前の自分なら、決して買うことがなかった堂々たる高級食パンです。
どーん!手に持つとズシリと伝わる重さ。
量ってみると795gありました。きちんと2斤分ありますね。
焼き目はかなり淡い仕上がり。白い白い。「絹」が焦げ茶色だったら幻滅ですもんね。
でも表面は結構しわしわ。さすがにシルキータッチとはいかないかー。水分量が多そうです。
パン切り包丁を入れてみると、ちょっとしたボソ感は伝わってくるものの、概ねしっとりした切り心地にビックリ。切りカスも少なめ。悪くない。
断面なんか「に志かわ」の食パンと大差ありません。しっとりきれい。
クラスト(表皮、耳)部分は、存在を疑うほどに超薄い。クラム(中身)部分との境目が判別できません。これは「に志かわ」と違います。
それでは、焼かずにそのまま食べてみます。
はっきり言って、美味しくありません。
一番気になったのが、”臭い”です。口に入れると、ツンとしたアルコール臭が鼻をつきます。発酵時間や温度、イースト菌の種類や量など、アルコール臭が発生する原因はいくつかあるようですが、食感から推測するに発酵時間が問題かな。
その食感自体は、多少のパサ感はあるものの、もっちりしっとりしていて悪くないんですけどね。それでも絹のような滑らかさには程遠いですが。
で、焼いてみました。
生の場合とは違い、アルコール臭が気にならないレベルまで消えています。熱を加えることで飛んでしまったようです。これなら普通に食べられます。
食感についても、外はサクッ、中はふんわりに仕上がりました。糸引くようなもっちり感はありませんが、ホント食感は悪くありません。
でも食パン専門店の食パンと比べると、決定的に”風味”が劣ります。小麦の香りや旨味なんて、ほとんど感じませんし、甘みもない。口の中に残る後味なんかも、どこか不自然。まずくはないですが、特別美味しいわけでもない。
何をもって美味しさを提供しようとしたのか、疑問に感じます。
あとがき
食パン専門店の食パンと比較するのが悪い、という指摘は的外れ。だって値段は変わらないのですから。
しっかり添加物が入っているにもかかわらず、消費期間が3、4日というのも納得いかない部分。「成り松」の食パンには防腐剤や保存料といった添加物が入っていないにもかかわらず、常温で3日間は保存が可能です。
やっぱ専門店ってすごい!
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