食パン専門店の食べ比べ。今回は「銀座 に志かわ(にしかわ)」(以下、に志かわ)に行ってきました。
「に志かわ」のこだわりは”水”。
これまで小麦やバターに力を入れた食パンをいくつか食べてきましたが、水にこだわったものは「に志かわ」が初めて。どんな違いがあるのか、食べる前からワクワクします。
というわけで、以下レポートです。
「銀座に志かわ(にしかわ)」の高級食パン
店舗外観とか
お邪魔したのは京都四条烏丸店。2019年12月16日にオープンしたばかりのホヤホヤの店舗。お店の前には、お祝いのお花が飾ってありました。
「銀座に志かわ」なんて聞くと、一瞬、高級料亭と間違いそうですが、これだけ分かりやすい暖簾がかかっていると安心です。
その暖簾には、堂々と「水にこだわる高級食パン」の文字が並んでいます。かなりの推しであることがビシビシ伝わってきます。
店内の棚には、予約分の食パンがズラリと並んでいます。手提げの紙袋にかけられたビニールのカバーは、朝から降り続く雨対策として。こうした心遣いは嬉しいですね。
高級感漂う内装ですが、非常に狭い。商品が食パン1種類ということもあって、レジと棚のみのシンプルな構成になっています。「嵜本(さきもと)」なんかとは、随分違う様相です。
「銀座に志かわ」の高級食パン
見た目はとってもスタンダードな食パンといった印象です。
焼き目は濃くなく、淡くもない、ちょうど真ん中あたりの仕上がり。
多少のしわやへこみが確認できますが、「成り松」や「アトリエグーテ」の食パンほどボコボコしていません。極薄な皮(ミミ)というわけではなさそうです。
どーんと2斤分、フルサイズの迫力。
重さは805gでした。やっぱりスタンダードなボリュームです。
驚いたのは、パン切り包丁で切っても、全くと言って良いほどカスがでないこと。包丁を入れ始めた時から感じていたことですが、パン生地のパサ感やダマ感が一切手に伝わってきません。
切り口が、とってもなめらかで美しい。
まずは焼かずに生のまま食べてみます。
なんと言っても食感が素晴らしい。
皮(ミミ)は極薄ではないものの、ギリギリの弾力を保ちながら、ほどよい噛みごたえを感じさせてくれます。その後にやってくる生地部分は、ふんわりもっちりしていながら、口に入れると、しっとりなめらかな口溶け感に頬がゆるみます。
全体として言えることは、とってもキメが細かいことにつきます。「シルクのような〜」という表現が、ぴったり当てはまります。
味については、ほんのり控えめな甘さの中に、確かな小麦の風味が感じられるもの。脚色された美味しさではなく、パン本来の旨味を味わうことができます。
はっきり言って、これは美味い!
続いて、予熱したトースターで2分ほど焼いてみました。
表面は皮(ミミ)の部分も白い部分も均一にサクッとした食感に早変わり。厚みにして1〜2mmでしょうか。その奥にはクリーミーなしっとりもっちりゾーンが広がります。そのコントラストが、たまらなく絶妙!
で、焼くと甘みや風味など、味に関係する全てのパラメーターが上昇するようで、めちゃくちゃ美味しい!
かと言って、生のままでも絶品なので、どちらも甲乙つけがたいのは間違いないです。
あとがき
「に志かわ」の食パンは、しっとり、もっちり、ふんわり、甘み、旨味、香りなど、全てが高次元でまとまっている印象。記憶の中での対決では、「乃が美」より美味しい!
ちなみに”こだわりの水”というのは、独自のアルカリイオン水のことだそうで。帰納的に考えると、このなめらかな食感を作り出しているのがこの水、ということになるわけです。だとしたら、すごいぜアルカリイオン水!今度、検証してみようっと。
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