ずっと気になっていたけど、そのまま放置してきた玄関扉の不具合。元々はゆっくり閉まっていたのですが、いつ頃からか急激にバタン!と閉まるようになってしまってました。
原因は、ドアクローザーの経年劣化です。速度調整用のオイルが漏れ出したことで、きちんと制御ができなくなってしまったのです。
築30年以上経つ古い家なので、全く同じドアクローザーはもう販売されていない模様。しつこく調べていると、っぽいのは見つかりましたが、値段が高かった!
というわけで、汎用交換品であるリョービの「取替用ドアクローザ」を購入しました。
以下、取付方法や購入時のチェックポイントなどです。
開閉速度が調整できなくなったドアクローザ
油が漏れ出した古いドアクローザ
現状のドアクローザはこんな感じ。きったなくて恐縮です。
ところどころに浮いているサビは動作に支障はないものの、漏れ出した油は交換のサイン。表面がベタベタし始め、最終的には写真左下のように雫となって垂れ出します。
ドア枠側のアームもサビが酷いですね。おまけにネジも1本抜けてしまっています。いつの間に!こりや駄目だ。
経年劣化したドアクローザーの取り外し
まずはアームを分解。両アームを繋いでいるビスを外し、連結を解除します。
本体側のアームには多少の力が加わっている場合があり、一気に外すとバンッ!と跳ねることがあるので要注意。ドア側のアームを手で押さえながら、ゆっくり外しましょう。
ドア枠に付いているブラケットを外します。ネジの数は計4本。
既存のネジ穴は、基本的に再利用します。説明書によると、
- A:34〜80mm
- B:12mm以上
- C:0〜15mm
であれば、新たに穴を開ける必要はありません。
念のため、既存のネジは、作業が終わるまで大事に取っておいた方が良いです。万一のときに使えるので。
ドアクローザ本体を取り外したところ。こちらは2本のボルトで留められていました。ドア枠同様、既存の穴は再利用します。
- D:138〜232mm
- E:19mm
この範囲に穴があれば良いわけですが、我が家のドアには下部分(E)の穴2つがありません。よって新しく穴を開ける必要があります。詳細は後ほど。
「取替用ドアクローザ(リョービ)」に交換
取替用ドアクローザ「S-202P」|リョービ
取替用ドアクローザ「S-202P」の内容物はこんな感じ。
別途、取付けに必要な道具は、
- 【必須】プラスドライバー(#2〜3)
- 定規(あれば差し金)
ぐらい。
我が家の場合は、新たに穴を開けなくてはいけないので、
- インパクトドライバー
- 鉄工用キリビット
- 脚立(2尺)
- 鉛筆
が必要でした。全ての穴が再利用できるのであれば(位置、寸法含)、これらの道具は不要です。
「取替用ドアクローザー」の取付け
1.フリーアジャストブラケットの取付け
まずはドア枠側に「フリーアジャストブラケット」を取付けます。4つの穴が自在に動くので、色んな穴位置に対応できるように設計されています。非常によく考えられたパーツ。
径の違う2種類のネジが同梱されているので、たいてい大丈夫かと。それでも駄目な場合は、既存のネジを使うことになります。
4つの穴にネジが収まったら増し締め。超簡単。
2.位置決め
お次は、クローザ本体を取り付ける準備として、位置決めをします。
基準になるのは、ブラケットを付けたドア枠の面。ここから水平に延長した位置で、ドアに線を引いておきます。
既存の穴の位置は40mmであることが判明。38〜80mmに収まっていれば、この穴は再利用が可能となります。そうじゃなければ、上部分の穴も新しく開けなければいけません。
3.スライド取付板セットの取付け
ドア側には、まず「スライド取付板セット」を設置します。固定金具を取付け、スライド取付け板を固定板で挟み込んで取付ける手順となります。
本来は、上側の穴から19mm下がった位置に印を付けて、下側の穴を開けるところですが、ズボラをかまして、固定金具を仮固定して位置決めをしました。
既存の穴を利用する場合と違って、使用するネジはタッピングネジを使います。もちろん同梱されています。
ズボラをかましたもんですから、穴位置がズレてしまいました。ほんの2mmほどですが、これだとネジが真っ直ぐ入らず、固定金具が押されて歪んでしまいます。なので開け直しをするはめに。
特に中央の突起が左右一直線に揃っていないと、スライド取付板がはまらないので、ここは慎重に作業すべきところです。
あとはスライド取付板本体を取付けます。水平に真っ直ぐ取付けができていれば、きっちりはまるので快感!
スライド取付板の吊元側にはツメがあり、
ドアクローザー本体裏側のピンを引っ掛け、仮固定する仕組みになっています。
このように。
仮固定され、なおかつ片側からしかネジ止めしないので、作業はとっても楽ちんです。
あとはアームを接合すれば終わり!と思いきや、どう考えても長さが足りない。
仕方なく、ブラケットの位置を修正することに。幸いにも、穴を1個づつ隣に移動することで長さ問題はクリアできました。
使わない穴は後日、金属パテでも使って埋めようかな。
アームを結合して完成です。
その他の注意点
引き開くドアには使えない
手前に引いて開くドアには、この取替用クローザーは適合しないので注意が必要です。
けれども日本の住宅の玄関扉でこのタイプのドアを採用しているのは、玄関が広い豪邸など、かなり稀だとは思うので、たいてい大丈夫かと。
既存ドアクローザーのブラケットがL型の場合
既存ドアクローザーのブラケットがL型で、ドア枠の側面に取付けられている場合、別途「L型プレート」を用意することで、既存穴の再利用が可能となります。
新しい穴を開けるのであれば必要ないようにも思うのですが、詳細は分かりません。
左右どちらの開き方にも対応
ドアの開き方は、左右どちらでも対応します。スライド取付板を上下反転して使うので、刻印された文字が逆さまになるけど問題なし。
実家のドアが左開きだったのですが、問題なく交換できました。
あとがき
こんなアバウトな仕上がりで良ければ、交換自体は意外に簡単。扉&ドア枠が木製なら、穴開け作業が比較的自由に行えるので、取付けられない!なんて可能性はかなり低いと思います
かかる費用も商品代の約5,000円ほど。業者さんに依頼すると3万円ぐらいするので、かなり安く上がります。
カラーは4色展開。「自宅なんで細かいことは気にしない」っていう方には、オススメのDIYです。