食パン専門店の食べ比べ。今回は大阪・南船場の「食パン さくら」に行ってきました。
「食パン さくら」は2019年12月にオープンした新しいお店。執筆時点で、この南船場の1店舗しかありません。世の食パンブームでは後発になるため、よほどの実力がなければ厳しい戦いを強いられるはず。
早速レポートしたいと思います。
食パン さくら
店舗外観とか
色んな要素がごっちゃ混ぜになった面構えの店舗。正直、びっくりしました。
- 店名に「Sakura」と「さくら」の同時使用
- デジタルフォントと筆文字
- 食パンの写真の上に、桜のイラスト(少しリアルな)
- オープンしたばかりなのに「食パン一筋」のフレーズ
店舗デザインとは関係ないことですが、店内側のドアマットのサイズが大きいため、カウンターに沿ってめくれ上がっているのも気になります。
置き看板には焼き上がり時間が手書きで描かれている。ポップな配色のイラスト入り。
でもメニューは明朝体のデジタルフォントを使った、スッキリしたデザインの仕上がり。あらゆる部分がちぐはぐ。
手提げ袋は光沢のあるツルツルした手触りのもの。化粧品か、はたまた引き出物か。あしらわれている桜のイラストも含めてゴージャスな装いで、人目を気にして持って帰りました。
ソメイヨシノ(プレーン)
食パンですから、大事なのは味。気を取り直して、実食といきます。
購入したのは、プレーンタイプの「ソメイヨシノ」。1本600円(税込)。他の食パン専門店と比べると安いように思いますが、サイズが1.5斤ほどと小ぶりなので相場価格です。
ちなみに重さは601gでした。惜しい!
焼き色は濃くもなく、淡くもなく標準的。ムラなく綺麗に焼き上がっています。
横から見ると、生地は4つに分けて仕込まれたことが分かりますね。
切ってもパサ感はなく、切りカスもほとんどありません。耳部分は薄く、スッと包丁が入りました。
まずは焼かずにそのまま食べてみます。小ぶりなので、ケチっていつもより気持ち薄めにカットしてしまいました。
ふんわり&しっとり系の生地に、しっかりとした甘さを感じます。調べてみると、生クリームとバター、そして練乳が入っているそうで。甘いけど、しつこくないので食べやすい。スイーツ寄りの味付け。
小麦の味や匂いについては、強くはないけど確かにあります。素材は良いモノを使っているんじゃないでしょうか。
トーストにすると、食感はサクッふわっに。甘味や風味が劇的にアップするわけではないので、焼かずに生のまま完食してしまっても良いような。実際、うちではそうなりました。おやつ代わりにパクパクと。
あとがき
すでにレッドオーシャンに突入している高級食パンマーケット。これぐらいのレベルなら、戦場を勝ち抜くのは厳しいと思います。
デイリーで買うには高いし、手土産にするには特別感がない。何より、美味しさが印象に残らない。
記憶に残ったのは、あの紙袋という皮肉な結果。しかも足を引っ張っているような気がするのですから、やっぱブランディングって大事だわ。
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