現在僕は、SoftbankのiPhone5sを使っています。一昨年の12月に本体一括0円で契約し、約1年間が経過しました。スマ放題の小容量(2G)プランに入っていて、月々割が適用となり、毎月約6,000円(税込)ほど支払っています。
通話は使い放題なのでいいとして、問題はデータの使用状況が少ないこと。毎月500MBほどしか使っておらず、余らせてばかりいるのです。
もったいないなぁ、と割り切れない気持ちを抱えながら、悶々とする日々。
そんななか昨年、総務省が大手キャリア3社に向けて、「ライトユーザーのための料金・割引プランの創設」の要請を行いました。これはひょっとすると、今よりも負担が軽くなるかも、と期待したのですが、Softbankから出てきたプランは、
- データ:データ容量1GB
- 通話:スマ放題ライト(5分以内の通話無料/5分以降は30秒20円)
- 合計:4,900円
というもので、今と1,000円ほどしか安くならず、正直がっかりな内容でした。
auも似たようなプランを発表しており、docomoにいたっては、家族利用や複数台利用のみ安くなるという内容。身内でただ一人Softbankを使っている僕には、あまりお得なものではありません。
あまり使わないものに、毎月5,000円、年間60,000円を払うのなら、少しでもカメラ費用に充てる方が幸せなので、話題ののMVNO、いわゆる格安SIMを検討することにしました。
STEP1|現在の使用状況の把握
本当に格安SIMに移行した方が良いのかどうか、感覚ではなくて、具体的に検討してみることにします。
データ通信量の把握
Softbankの場合、My Softbankというアプリやサイトから、直近6ヶ月分のデータ通信量が確認できます。
いろいろと項目が並ぶなか、「通信使用量」を確認。
画像は2月のもので、通信使用量は0.39GB。1.61GBも余っています。5分の1しか使っていません。
月の選択ができるので、6ヶ月分の通信量をまとめたのが下の表。
月 | 通信使用量 |
2016年2月 | 0.39GB |
1月 | 0.62GB |
2015年12月 | 1.16GB |
11月 | 0.22GB |
10月 | 0.19GB |
9月 | 0.16GB |
平均 | 0.46GB |
12月は出張が重なったこともあり、1GBを超えていますが、それでも平均すると0.46GBしか使っていません。
仕事はWi-Fi環境の中で行うことがほとんどで、モバイル環境下では、マップや調べ物のためにWEBサイトを少し閲覧する程度なので、このような結果になっているのでしょう。
通話量の把握
通話料に関して、明細書の発行が有料で行えるみたいですが、もったいないので電話に記録されている通話履歴を使うことにします。
左端に”受話器マーク”が付いている履歴が、自分からの発信です。かけ放題プランでなければ、料金が発生しています。その履歴の左端にある”i”のマークをタップすると、その通話にかけた時間を確認することができます。
この場合、3分の通話が1回、2分の通話が1回、ということがわかりますね。
iPhone5sでは直近1ヶ月分の履歴が残されているので、以下の4つのものさしで分類し、集計します
- 合計の通話時間
- 1分未満の通話回数
- 5分未満の通話回数
- 5分以上の通話回数
なぜこの分類にするのか、理由は後ほど。
さて僕の直近1ヶ月の通話時間を集計すると、このようになります。
回 数 | 時 間 | |
1分未満 | 35回 | 35分 |
1分以上、5分未満 | 9回 | 45分 |
5分以上 | 11回 | 80分 |
合 計 | – | 160分 |
この1ヶ月は普段よりも電話を使うことが多かったのですが、それでも3時間には達していません。1日あたりにすれば、おおよそ5分ほど通話している計算になります。
STEP2|MVNOに移った場合、どのような状況になるかをシミュレーション
通話時間がMVNO移行の決め手
僕のスマホ使用状況をまとめると、
- データ通信量:500MB/月(最大値1.1GB/月)
- 通話料:5分/日
ということが分かりました。
この数字をもとに、MVNOに移行した場合のシミュレーションを行います。
データ通信量を500MBまで、というプランを用意している通信事業者は少ないので、今回は1GBプランで考えることにします。
通信事業者 | 音声通話付1GBプラン |
DMM mobile | 1,260円 |
DTI SIM | 1,200円 |
FREETEL SIM | 1,199円 |
「音声通話付1GBプラン」の現在の相場は、1,200円といったところですね。
僕の場合、データ通信的にはこれより金額が上がることはない。けれども通話に関しては、使った分だけ加算されるので、注意が必要です。
通話料は各社とも、30秒20円で提供しています。1分40円。1日5分の通話なら、
- 5分✕40円✕31日=6,200円
基本料金と合わせると、7,400円となり、今よりも高くなってしまいます。通話料が多い期間を参照しているとはいえ、このシミュレーション結果では、おいそれとMVNOに移行できるものではありません。
ちなみに現支払額との差額から、通話時間の目安を算出すると、
- (差額)6,000円−1,200円=4,800円
- (最大通話時間)4,800円÷40円=120分
月あたり2時間以内、1日4分弱の通話でトントンということになります。
<朗報>『FREETELでんわ』の登場
なかばMVNOへの移行は断念しかかっていたのですが、FREETELから救世主のようなサービスが発表されました。
FREETELでんわ
月額399円を支払えば、1分未満の通話は何回でも無料。月額840円のプランなら、5分未満の通話が何回でも無料になるというサービスです。
Softbankのスマ放題ライト、auのスーパーカケホ、docomoのカケホーダイライトに似たサービスですが、大手キャリアは軒並み1,700円/月という料金設定。約半額のこのサービスはかなり魅力的です。
さらに5分を超過した分の通話料が、30秒10円になる点も大手3社(30秒20円)より良心的です。
ではこの「FREETELでんわ」月額840円プランを導入した場合、どうなるか?
ここで活躍するのが、先ほどの通話時間毎に分類した表です。
回 数 | 時 間 | |
1分未満 | 35回 | 35分 |
1分以上、5分未満 | 9回 | 45分 |
5分以上 | 11回 | 80分 |
合 計 | – | 160分 |
このなかで、「1分未満」、「1分以上、5分未満」の通話が全て無料になります。さらに「5分以上」の通話80分のうち、超過分にのみ30秒10円の料金が発生します。これらの点を踏まえると、
回 数 | 時 間 | FREETELでんわ(月額840円)を導入した場合 | |
1分未満 | 35回 | 35分 | 0円 |
1分以上、5分未満 | 9回 | 45分 | 0円 |
5分以上 | 11回 | 80分 | 80分−(5分×11回)=25分
25分×20円=500円 |
合 計 | – | 160分 | 1,199円+840円+500円=2,539円 |
通話料として発生する金額は500円。
基本料金等と合わせても2,539円なので、かなり金額が低く抑えられることが期待できます。
まとめ
『FREETELでんわ』の発表(サービス開始は3月25日から)で、MVNOへの移行に弾みがつきました。
実際、新しい端末の購入費用や現キャリアの解約費用など、他にも様々な費用が発生します。けれども上手に使えば、ランニングコストが月額4,000円、年額48,000円ほど安くなるので、なんとかなるんじゃないか、というのが現時点での見立てです。
次回は端末購入も含め、他にも検討した内容をお伝えできればと考えています。