日が暮れた後、キャンプや釣りに必要なのは「明かり」。
これまでにランタンについての記事は、いくつか書いてきました。
主に居住スペースを長い時間、広く、明るく照らすには、ランタンが最適です。けれども移動時や、そこまでの光量を必要としない場面(就寝前のまったりタイムなど)では、ちょっと大げさすぎます。
そんな時には懐中電灯の出番となるわけですが、片方の手が占領されるデメリットは、想像以上に大きい。特に、釣りではラインを結ぶなどの細かい作業が頻発するため、両手が使えなければ致命的です。
ということで、ヘッドライトを購入することにしました。
キャンプ&釣りに最適なヘッドライトのスペック
世の中には、ものすごい数のヘッドライトがあります。
工事現場や消防隊員が使うプロ用のものから、防災グッズに忍ばせておく程度の簡易なものまで。ランタンなんかとは、比べものにならないぐらいの商品数です。
当然、スペックや機能も様々で、数百メートル先まで強烈な光を届けるものもあれば、作業がしやすいように手先だけを優しく照らすものもあります。
ハイスペックモデルが全てのニーズを満たすわけではないので、用途毎に最適解を考える必要があります。今回想定する用途は、キャンプと釣り。
防塵、防水、耐衝撃性能
いきなり照明器具の本分とは離れた項目のようですが、使用環境的にタフさは必須条件。明るさが足りなくても、点灯さえすれば何とかなります。
防塵防水性能
防塵防水性能は、国際規格で定められた「IP◯△」という表記が一般的。
◯△には数字(もしくは保護無しを表すX)が入り、左(十の位)が防塵、右(一の位)が防水性能を表します。大きくなるほど防御レベル(保護等級)は高くなり、ハードな使用にも耐えられる機材ということになります。
防塵
防塵性能とは、ホコリやチリが機器内部に侵入するのを防ぐ性能のこと。
IP規格では、
- 保護等級【4】:1mmより大きな固形物体が内部に侵入しない。
- 保護等級【5】:内部に若干の粉塵が侵入しても、機器は正常に運転する。
- 保護等級【6】:粉塵が内部に侵入しない。
と定められています。
キャンプや釣りのフィールドでは、1mm程度の固形物なんてビッグサイズです。なので防ぐべき対象は粉塵。最低でも保護等級【5】は欲しいところです。
防水
防水性能とは、もちろん水が機器内部に侵入するのを防ぐ性能のことです。
IP規格では、
- 保護等級【4】:いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない。
- 保護等級【5】:いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない。
- 保護等級【6】:いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない。
- 保護等級【7】:規定の圧力、時間で水中に没しても水が浸入しない。
- 保護等級【8】:水面下での使用が可能。
と定められています。
キャンプや釣りを想定した時に、水の侵入が危ぶまれるのは、天気が雨の場合。豪雨じゃなければ保護等級は【4】でも大丈夫です。
けれども、釣りで使った後には水洗いをするので【5】以上は欲しいかな。
※IP規格についての詳細は、タキゲンのページを参照にしました。
耐衝撃性能
耐衝撃性能については、「◯メートルの高さから落下」させての検証が行われています。よくあるのは、1mか2m落下試験。
1mといえば、およそ地面から腰ぐらいの高さ。
ヘッドライトは頭に付けるものなのだから、1mでは足りないように思えますが、いきなり頭の高さから落ちることって、あまり無いような気もします。たいていの場合、手に持った状態から落下しているんじゃないでしょうか。
とはいえ、木の枝にくくりつけてランタン代わりに使うこともあるので、2m落下耐久性能があると安心です。
使用可能時間
キャンプの場合、明かりが必要になるのは、当然ながら日没(だいたい18時)から明け方(だいたい5時)まで。だいたい11時間程度といったところ。
中でもヘッドライトが活躍するのは、
- 虫捕りや探検
- トイレや炊事場、駐車場に移動
- 消灯後のまどろみタイム
など、トータルで1日2〜3時間程度。2泊しても、6時間程度の使用が可能であれば、交換バッテリーは必要ありません。
一方、釣りでは早朝の使用がほとんどのため、連続で使い続けても、明るくなるまでの2時間程度照らせれば十分です。
電源タイプ
使用可能時間の話のついでで、電源について。
ざっくり特徴を整理すると、こんな感じ。
明るさ | 使用時間 | 重さ | 補充のしやすさ | |
単4電池 | △ | △ :単3電池の約0.4倍 | ◎ :アルカリ電池12g/本 | ◯ |
単3電池 | ◯ | ◯ | △ :アルカリ電池24g/本 | ◎ |
専用充電池 | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
ニッケル水素電池 | ◯ | △ | ◎ or △ | ◎ |
この内容が、全ての商品に当てはまるわけではありません。あくまでも傾向として。
単4電池
単4電池の最大のメリットは「軽い」こと。2本使用タイプのものだと、100gをはるかに下回るので、携帯性を重視するならこれ一択です。ただし「明るさ」と「使用時間」はそれなりなので、用途を選びます。
単3電池
反対に、単3電池は「重い」ことがデメリット。3本使用タイプのものだと、本体を含めて約200gになります。iPhone 8 plusと変わらない重さですから、使用の際には気合いが必要です。
しかしながら他の機器との関係上、単3電池の使い勝手の良さはあなどれません。「明るさ」や「使用時間」を抑えた1本使用タイプを検討してみるのも、ひとつの手です。
専用充電池
専用充電池タイプは専用設計だけあって、バランス良くまとまっています。重量が抑えられている割には「明るさ」は単3電池と同等、もしくはそれ以上のものまであります。
ただ懸念するのはランニング面。当然、充電には時間が必要なので、内蔵式の場合、使おうと思ったときに使えない、なんてことも起こり得ます。交換式では、予備バッテリーが高価という問題もあるため、年に数回しか使わないのであれば、かなりの贅沢品になります。
ニッケル水素電池(エネループ等)
こうして考えると、エネループなどのニッケル水素電池は、やっぱり使い勝手に優れています。
電圧が1.2Vなので、普通の乾電池(電圧1.5V)や専用充電池を使った時よりも、明るさは少し落ちてしまいます。容量も少ないので、使用時間も少なくなってしまいます。
けれども、
- 重さは乾電池と同等。単4電池タイプだと軽い
- 予備電池が用意しやすい
- ランニングコストが低い
- 放電しにくい
- 液漏れしにくい
- 低温度(-20℃)下でも使用可能
など、デメリットを一蹴するだけのメリットが多くあるので、キャンプや釣りに限らず、使わない手はありません。
ただし、電圧的な問題でエネループが使えないヘッドライトもあるので要確認です。
本体構造と固定方法
本体構造は「ワンピース型」がコンパクト
ヘッドライトは大きく分けると、電池ボックスと発光部分が分離した「セパレート型」と、それぞれが一体になった「ワンピース型」があります。
セパレート型は、比較的ヘビーユーザー向けの商品に採用されています。頭の前後に配置されるため重量バランスが良く、長時間の使用でも疲れにくいというメリットがあります。
けれども配線コードがあるため取り回しはあまり良くなく、断線するといったトラブルも発生します。ヘルメットに付けっぱなしにするなら、こうしたデメリットは気にならないのかもしれませんが、ライトなユーザーには不向きに思います。
当然ながら、キャンプや釣りといった用途には、ワンピース型が適しています。
理由はセパレート型の逆で、
- 取り回しが良い
- コンパクト
- 断線トラブルが起こらない
といったもの。
「首にかけてネックライトとして使う」といった自由度の高さも、ワンピース型のメリットです。
固定方式は「シングルバンド型」が取り回しに優れる
またバンドの形状に着目すると、頭を一周するだけの「シングルバンド型」と、一本頭上に追加した「オーバーバンド型」があります。
よりしっかりと固定できるのはオーバーバンド型ですが、キャンプや釣り用途では、そこまでの固定力は必要ありません。シングルバンド型で十分です。
先ほども書いたとおり、ネックライトとしてもシングルバンド型の方が使いやすい。オーバーバンド型だと、こんがらがってしまいそうです。
とはいっても、たいていのオーバーバンド型は、頭上の一本を取り外して、シングルバンド型として使うことができるので、あればあるで越したことはないのかもしれません。
※全てのオーバーバンド型が取り外せるかどうかは不明です。要確認。
角度調整
発光部分の角度が調整できないモデルの方が少ないとは思いますが、一応この項目も必須にしておきます。
水平から下向き45度ほど調整できれば十分だと思いますが、テントや枝に吊り下げて簡易ランタンとして使うのであれば、90度ぐらいまで可動する方が使いやすい場面はあるかと思います。
照射性能
明るさ
最近はルーメン(lm)で表されることの多い「明るさ」ですが、単純に数字を比較するだけでは正しい評価はできません。それはルーメンという単位が「光の束の総量」を表すものだからです。
ルーメンの値が同じでも、照らす範囲が狭ければ明るく、広ければ暗くなります。ホースから出る水が絞れば勢いを増すように、光の束が同じ量なら、一点に集中させれば明るく、広範囲に分散させれば暗くなる、という理屈です。
照らす面の明るさを考えるときには、ルーメンだけではなく、「光の広がり方(照射特性)」と「光が届く距離(照射距離)」を含める必要があります。
とはいえ、数十ルーメンでは頼りないですし、100ルーメンは最低ラインかな。
光の広がり方「照射特性」
「照射特性」とは、どんな範囲を光が照らすのかを示すものです。
広い範囲で照らせるものを「ワイドビーム」、狭い範囲のものを「スポットビーム」と呼びます。数値的な基準はないようですが、ワイドビームは90〜120°ぐらいの鈍角、スポットビームは鋭角、と考えれば良いようです。
キャンプ&釣りで必要なのは、9割がワイドビーム、残り1割がスポットビームという感じ。ほとんどの場面でワイドビームの方が使いやすいのですが、虫捕りやプチ探検をする時に、スポットビームが欲しくなります。
光が届く距離「照射距離」
「照射距離」とは、その名の通り、光が届く距離のこと。
照射距離が150mを超えるヘッドライトもありますが、キャンプ&釣りの用途では、正直オーバースペックです。移動中の使用を考えても、歩行スピード的に数十メートル先が照らせれば十分です。
とはいえ、照射距離が長いものは、
- レンズの集光性能が高い
- 反射板がきちんと設計されている
など、高性能なパーツが使われているのも事実です。なので予算の都合がつく限り、照射距離が長いものを選ぶことおすすめします。
光の色
キャンプ&釣りに限っては、単純に明るいだけのヘッドライトを使うのはおすすめしません。
例えばキャンプでは、自分以外のキャンパーへの配慮が必要です。自然を楽しむために来ている方々に対して、LEDの白い人工的な光を撒き散らすのも無粋というもの。ましてやすれ違いざまに数百ルーメン級の光を浴びせられた日には、太陽券をくらったも同じです。
また釣りではもっと深刻で、魚が逃げてしまう事態を招いてしまいます。
こうした迷惑をかけないためにも、光の色は「暖色」、さらに言えば「赤色」に切り替えることができれば最高です。
[まとめ]キャンプ&釣りに適したヘッドライトのスペック
以上のことから、キャンプ&釣りに適したヘッドライトのスペックは、以下になります。
防塵防水性能 | IP55以上 |
耐衝撃性能 | 2m落下耐久 |
使用可能時間 | 6時間以上 |
電源タイプ | エネループ使用可 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 100ルーメン以上 |
照射特性 | 基本はワイドビーム |
照射距離 | 50m以上 |
光の色 | 暖色等に切替可 |
実際に検討する場合、
- 本体構造
- 防塵防水性能
- 光の色
に注目すれば、かなり絞られてきます。
おすすめヘッドライト5選+2
2018年現在に販売されているヘッドライトを比較検討しました。その結果をランキング形式でご紹介したいと思います。
黒太字は上記基準に合致する、または優れている点。赤字は、基準を満たさない点とお考えください。
【第5位】ゼクサス|ZX-S260
防塵防水性能 | IPX5 |
耐衝撃性能 | 不明 |
使用可能時間 | メインLED: 約2.5時間~約45時間 |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本、エネループ非推奨 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 270ルーメン |
照射特性 | ワイド照射(120°) |
照射距離 | 90m(最大) |
光の色 | メインは白色LED、電球色サブLED、赤色サブLEDに切替可 |
角度調整 | 不明 |
重量 | 約77g(電池含む) |
実売価格 | 約5,000円 |
第5位は、ゼクサス(ZEXUS)の「ZX-S260」。
ゼクサスは、釣具界隈では超有名メーカーですが、同じアウトドアにも関わらず、キャンプ界隈ではあまり耳にすることはありません。ブラック+レッド+セリフ体+スラッシュというベースのデザイン言語が、ポップなキャンパー達を寄せ付けないオーラを放っているのかも。
デザインはともかく、性能は折り紙付き。
かなり明るい270ルーメンのメインの白色LEDに加え、サブに電球色と赤色LEDを備えているあたり、さすがの釣具メーカーです。
ベルクロ式のネックベルトが標準装備されている点や、電池込みで80g以下という軽さも、実使用をきちんと想定して作られた製品だということが伺い知れます。
ただし防塵性能や耐衝撃性能がないこと、エネループの使用可否が公称されていないことなど、マイナスポイントも多数あります。さらに実売価格が5,000円オーバーであることを踏まえ、この順位になりました。
【第4位】ブラックダイヤモンド|スポット
防塵防水性能 | IPX8 |
耐衝撃性能 | 不明 |
使用可能時間 | 20時間(High)/125時間(Low) |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本(エネループ非推奨) |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 300ルーメン |
照射特性 | ワイド照射(120°) |
照射距離 | 80m(最大) |
光の色 | メインは白色LED、ナイトビジョンモード(赤色LED)/低照度サブLEDに切替可 |
角度調整 | 可動式(90°ぐらい) |
重量 | 約88g(電池含む) |
実売価格 | 約4,500円 |
第4位は、ブラックダイヤモンド(Black Diamond)の「スポット」。
ブラックダイヤモンドは本格登山やクライミング用品を製造するメーカー。過酷な使用環境に耐える品質と機能を備える製品がラインナップされています。
上記スペック表を見ても、かなり高性能なヘッドライトだということが分かります。
さらに、
- 全ての光源において、光量の無段階調整が可能
- タップ1つで明るさMAXにできる「パワータップテクノロジー」搭載
- 低温時にバッテリーを温め、性能低下を防ぐ「ヒートシンク」搭載
- 誤点灯を防ぐ「ロックアウト」機能
- 3段階の「バッテリー残量メーター」搭載で、予備電池の要不要が判断しやすい
- 長距離用のスポット光と、近距離用のワイド光搭載。ボタン1つで切替可
など、やはり実使用を想定した、かゆいところに届きすぎるくらいの便利機能がてんこ盛り。
カラーリングやデザインも素敵で、予算に都合が付くなら一押しのヘッドライトです。
【第3位】マイルストーン|MS-B4
防塵防水性能 | IPX5 |
耐衝撃性能 | 耐衝撃性硬質ラバーボディー |
使用可能時間 | 3.5時間 – 40時間 |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本、エネループ非推奨 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 220ルーメン |
照射特性 | ワイド照射(120°) |
照射距離 | 70m(最大) |
光の色 | メインは電球色LED、赤色サブLED/白色サブLEDに切替可 |
角度調整 | 約80°段階式 |
重量 | 約97g(電池含む) |
実売価格 | 約4,000円 |
第3位は、マイルストーンの「MS-B4」。
マイルストーンとは、これまた聞き慣れないメーカーですが某国のものではありません。2014年設立の大阪発のブランドです。
しかもよく見ると、ゼクサスのヘッドライトに似ている。というか、そっくりです。MS-B4だけではなく、マイルストーンのヘッドライト全般に言えます。これって、ゼクサスのOEMモデルということ??
性能面でもかなり近似していて、明るさや照射距離が少し低くなる分、値段も相応に抑えられている様子。
特筆すべきは、メインLEDの色が電球色という点。キャンプ寄りに設計したためでしょう。これだけで、この順位に評価したと言っても過言ではありません。他には見ない特徴です。
カラーリングやデザインも、かなりイケてると思います。まだまだ流通量が少ないようで、他社との差別化を狙うにも良い商品です。
【第2位】モンベル|パワーヘッドランプ
防塵防水性能 | IPX6 |
耐衝撃性能 | 不明 |
使用可能時間 | 40時間(High)/ 90時間(Low)/ 120時間(電球色) |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本、エネループ使用可 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 160ルーメン |
照射特性 | 標準? |
照射距離 | 110m(最大) |
光の色 | メインは白色LED、電球サブLEDに切替可 |
角度調整 | 可動式(60°ぐらい) |
重量 | 約91g(電池含む) |
実売価格 | 約3,000円 |
第2位は、モンベル(mont-bell)の「パワーヘッドランプ」。
モンベルについては、ここで詳細を書くまでもありませんよね。山岳用品界のジャパニーズ・スタンダードとも呼ぶべきメーカーです。
実績に裏付けされた安心のブランド力と、実使用に最適化された性能と実売価格のバランスの良さから、この順位に評価しました。
Highモードでも約40時間点灯、エネループ使用可など、ランニング面で地味だけど優れた性能を備えています。
良い意味で無難なヘッドライトです。
【第1位】ジェントス|VA-01D
防塵防水性能 | IP67 |
耐衝撃性能 | 1m落下耐久 |
使用可能時間 | 8時間(High)/ 19時間(Eco)/ 65時間(Warm) |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×2本、エネループ非推奨 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 200ルーメン(Boostモード)/ 100ルーメン(Highモード) |
照射特性 | オーバルビーム(楕円形の照射面でワイドな照射が可能) |
照射距離 | 55m(最大) |
光の色 | メインは白色LED、暖色サブLEDに切替可 |
角度調整 | 90°可動式 |
重量 | 約80g(電池含む) |
実売価格 | 約2,000円 |
そして第1位に輝いたのは、ジェントス(GENTOS)の「VA-01D」。
ジェントスというメーカーについては、ランタンを購入した時に知りました。
プロ向けやアウトドア、家庭用のLEDライトを、低価格・高品質で販売するメーカーとして、ここ数年で一気に有名になった感じがあります。
この「VA-01D」も、やっぱり低価格で高品質。
まず評価したいのは、今回取り上げた中で唯一、防塵・防水・耐衝撃性能が備わっている点です。
調べて分かったことですが、これらの性能を持ったヘッドライトって珍しい存在なんです。特に、耐衝撃性能についてはジェントス製品以外には見当たりません。2m落下耐久が理想ですが、1mでも御の字というのが現状のようです。
照射距離こそ55mと短めですが、楕円形に広く照射するオーバルビームや、必要な時だけ200ルーメンにブーストできるモードは、キャンプ&釣りでかなり快適に使えることが想像できます。
さらに使用電池が単4電池2本というのも素晴らしい。電池は偶数本で売られているのが一般的なので、予備電池を含め、ロスが発生しません。また80gという軽量化にも寄与しています。
これで実売2,000円を切る価格なのですから、家族全員分揃えることも難しくありません。
ここからは、おまけの番外編。
理想とは少し違うけど、どこか魅力を持ったヘッドライトを紹介します。
【次点】タジマ|M155D
防塵防水性能 | IPX6 |
耐衝撃性能 | 2m落下耐久 |
使用可能時間 | 7時間(High)/12時間(Mid)/19時間(Low) |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本、エネループ非推奨 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | オーバーヘッドバンド |
明るさ | 150ルーメン |
照射特性 | ワイド照射(125°) |
照射距離 | 86m(最大) |
光の色 | 白色LEDのみ |
角度調整 | 無段階で固定 |
重量 | 約110g(電池含む) |
実売価格 | 約4,000円 |
数少ない2m落下耐久性能を持ったヘッドライト「M155D」。それもそのはず、製造するのは建築用ツールで有名なタジマ(TAJIMA)です。
少々重いことや、LEDが白色のみであることなどを除けば、イイ感じのスペックを備えています。しかも電池の液漏れを防ぐ「ロックアウト機構」など、独自の魅力を持つヘッドライトなので、今後キャンプ&釣り用途に寄せた商品展開を期待したいです。
【次点】ペツル|アクティック
防塵防水性能 | IPX4 |
耐衝撃性能 | 不明 |
使用可能時間 | 60-200時間 |
電源タイプ | 単4形アルカリ電池×3本、エネループ使用可 |
本体構造 | 一体型 |
ヘッドバンド形状 | シングルバンド |
明るさ | 300ルーメン |
照射特性 | ワイド、スポット切替可 |
照射距離 | 90m(最大) |
光の色 | メインは白色LED、赤色サブLEDに切替可 |
角度調整 | 無段階で固定 |
重量 | 約92g(電池含む) |
実売価格 | 約4,000円 |
ヘッドライトの話題に、ペツル(PETZL)やレッドレンザー(Ledlenser)の商品を取り上げないのもどうかと思うので、ペツルの「アクティック」を紹介します。
スペックを眺めても、取り立てて素敵な部分はありません。かと言って、上記5選に劣っているわけでもありませんが。
使用可能時間がものすごく長いように思えますが、実際はそれほどでもないという声も耳にします。ヘッドバンドに組み込まれた救助用のホイッスルも、使うことはないでしょうし。
ではなぜアクティックを選んだのか。それは、見た目がカッコいいからです。終了。
あとがき
というわけで、第1位の「VA-01D(ジェントス)」を購入しました。予想通りの使用感で、満足度はかなり高いです。詳しいレビューは、また今度。
[追記]本当かどうか分かりませんが、ゼクサスのヘッドライトを作っているのは、香港の「FAVOUR LIGHT」という会社のようです。
公式サイトを見てみると、確かに同じようなヘッドライトが多数存在します。しかも、サイバーなデザインがカッコいい。ということは、マイルストーンもここの製造というわけですね。
さらにジェントス製品と同じようなモデルまで存在しています。ヘッドライトに限らず、ランタンも。オリジナルの良さそうな商品もあって、かなり魅力的なラインナップになっています。