サブカメラの本質。X30の失われる活動領域から考える、X70の可能性。

X-Pro2とX30
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僕は現在、メインカメラとしてX-Pro2、サブカメラとしてX30を使っています。どちらも富士フイルムのカメラです。

メインとサブの使用割合は、ここのところ9対1といった感じです。もちろん、メインが9でサブが1。

X-Pro2を使いはじめてからというもの、ほとんどの撮影をこのX-Pro2で行うようになってしまいました。操作性が良く、画質のクオリティも高いので、携行性がX30より劣っていても、積極的に持ち出したくなるのです。

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X-Pro1に対する、X30の優位点

すっかり出番が少なくなったX30ですが、X-Pro1のサブカメラだったころは、今よりもうんと活躍していました。携行性以外に、X-Pro1より優れている部分が多くあったからです。

  1. AFが速い。
  2. 手ぶれ補正搭載
  3. フィルムシミュレーションに「クラシッククローム」が使える。
  4. Fnボタンが多く、割り当てられる機能も豊富。
  5. フラッシュ搭載。
  6. 「X-Trans CMOSセンサーⅡ」+「EXRプロセッサーII」は2世代分進化。
  7. EVFが236万ドットで高精細(X-Pro1は144万ドット)
  8. ワイヤレス通信
  9. ±3EVで露出補正が可能(X-Pro1は±2EV)
  10. 12コマ/秒の連写(X-Pro1は6コマ/秒)
  11. 光学4倍ズーム
  12. 超解像2倍ズーム
  13. チルト液晶

センサーサイズが大きいので、画質はX-Pro1の方が良いのは確かです。けれども、明らかな差を感じるのは暗所時の撮影であって、日中の屋外では、かなり肉薄した写りを見せてくれます。なので、少なく見積もっても、7対3ぐらいの割合では持ち出していたのです。

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X-Pro2に対する、X30の優位点

メインカメラがX-Pro2に変わったことによって、X30の優位点も大きく変わりました。

  1. AFが速い。→X30は最速0.06秒、X-Pro2は最速0.08秒。
  2. 手ぶれ補正搭載
  3. フィルムシミュレーションに「クラシッククローム」が使える。
  4. Fnボタンが多く、割り当てられる機能も豊富。
  5. フラッシュ搭載。
  6. 「X-Trans CMOSセンサーⅡ」+「EXRプロセッサーII」は2世代分進化。
  7. EVFが236万ドットで高精細
  8. ワイヤレス通信
  9. ±3EVで露出補正が可能
  10. 12コマ/秒の連写(X-Pro2は8コマ/秒)
  11. 光学4倍ズーム
  12. 超解像2倍ズーム
  13. チルト液晶

X-Pro1に対して優れていた点も、X-Pro2相手では、半分近くが同等以下という状況です。

さらに、数値的には優位なはずのAFスピードは、体感できるほどの差は感じられませんし、連写性能も同じような印象です。

なので実質的には、

  • 手ぶれ補正搭載
  • ズーム関連
  • チルト液晶
  • フラッシュ搭載
  • 携行性

といった点が、X30のX-Pro2に対する優位点、ということになります。

優位点が減ってしまうと、今まで目をつぶってきた暗所での画質差が、かなり目につくようになってしまいました。X-Pro2がISO6400まで余裕の描写をみせるのに対し、X30はISO800か、せいぜいISO1600までが実用画質。三世代前のマイクロフォーサーズ機レベルといった印象です。

解像感も、はっきりと分かるほどの差が開いてしまったので、光量が十分な状況で撮影した場合でも、物足りなさを感じるようになってしまいました。思い込みの部分が強いですが。

X30はかなり良いカメラだと思うのですが、X-Pro2のサブカメラとしては、長所と短所のバランスが取れなくなってしまったのです。

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サブカメラに要求するもの

そもそもサブカメラとは何なのか?

緊急時の補完

まず思い付くのは、故障や電池切れなどでメインカメラが使えなくなった場合、急場をしのぐ代替機としての役割です。要求されるスペックは、

  1. メインカメラと同程度の”画質”
  2. 目的に応じた”焦点距離”

が考えれます。

予定していた撮影ができなくなるのを予防する、という意味が強いので、メインカメラと同程度の写り(撮影範囲)が必要になるわけです。この場合、携行性やその他便利機能は、あまり重要ではありません。

焦点距離の補完

2つ目は、メインカメラがカバーしていない焦点距離を補う役割です。

僕の場合、メインカメラであるX-Pro2には、

  • XF23mmF2 R WR(換算35mm)
  • XF35mmF1.4 R(換算53mm)
  • XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS(換算84-305mm)

の3本のレンズを組み合わせています。これだと

  • 換算28mm以上の広角域が手薄
  • 明るいF値の中望遠域が手薄
  • マクロ域が手薄

になります。持ち出すレンズによっては、かなりの焦点距離が欠けてしまいます。この手薄エリアをくまなく埋めることが、サブカメラには求められます。

ちなみに、さきほども焦点距離について触れましたが、あちらはあくまでも”メインカメラの代わり”という考え方なので、基本的には同じ焦点距離であれば良い、ということになります。

撮影シーンの補完

3つ目は、メインカメラが不得意とするシーンでの撮影を補う役割です。

メインカメラが適さない場面

X-Pro2は一眼レフカメラなんかと比べると、サイズや存在感は小さい方です。シャッター音も静かなので、たいてい人目を気にせず撮影できるものですが、それでもカバンから取り出すのをはばかる状況っていうのは存在します。

  • 狭い場所
  • 静かな場所
  • 予定外の場面

ごそごそとカメラをとり出し、パチリとするのには勇気と覚悟が必要ですし、その場の雰囲気を壊すようなら最悪です。

一眼レフより小さい、とは言っても、レンズがにょきっと突き出ている姿は、それなりの威圧感をまとっているものですし、がっつり撮影する感じが出てしまうのも、周囲への影響はゼロではありません。

こうした場面に求めるのは、小さく、薄く、威圧感が限りなく少ないカメラ、ということになります。

  • 食事中のテーブルの上にあっても違和感がない
  • アウターのポケットに入る

というのが基準です。

メインカメラでは、撮影できない特殊な状況

また、水中撮影や超ローアングル撮影などは、そもそもX-Pro2の守備範囲ではありません。そうした特殊な状況で撮影しようとするなら、適宜、相応の機能を持ったカメラを使うことになり、それがサブカメラということになります。

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X-Pro2のサブカメラとして最適なカメラはX70か

X30の良いところ

ここまでの話を整理します。

  • X30は、X-Pro2との画質レベルの差が目立つ。
  • 画質レベルの差を我慢して使うほどの理由が少なくなった。
  • サブカメラに求めるスペックは、
    • メインカメラと画質差が同程度
    • 換算28mmの広角域をカバー
    • 換算75〜90mmの中望遠域をカバー
    • マクロ撮影もこなす
    • 開放F値の小さな、明るいレンズ
    • 小さく、薄く、威圧感がない
    • チルト液晶や防塵防水など、撮影領域を拡げる機能を持っている

こうしてみると、X30ってやっぱり良いサブカメラだなって思います。画質の話を横に置いておけば、

  • 換算28mm〜112mmの焦点距離
  • 開放F値がワイド端F2.0、テレ端F2.8と明るい
  • 1cmに近づいてのマクロ撮影が可能
  • X-Pro2よりも小さい
  • チルト液晶搭載

と、僕がサブカメラに求める要件のほとんどを、このカメラは持っているのですから。

X30の悪いところ

けれども、過去を冷静に振り返ってみると、

  • 中望遠域はあまり使わない(28mm〜50mmを行ったり来たり)
  • 1cmマクロはワイド端のみ
  • マクロ撮影がシームレスに作動しない(▲ボタンでの切替操作を強いられる)
  • 小さい、といってもひと回り程度なので、アウターのポケットにINするのは厳しい
  • 左手でレンズを回して電源ONなので、片手でサッと撮影というわけにはいかない

などのネガティブな部分も散見されるわけです。

ズームレンズと電源スイッチが一体となっているインターフェースについては、賞賛すべきギミックだと思います。けれども、サブカメラとしては、やはりワンハンドオペレーションの方が実践的だ、というのが今の意見です。ことスナップシューティングにおいては。

ファインダーについても、サブカメラとして割り切るなら必要なし。見えの悪い予備のメガネと同じように、メインカメラよりも劣るファインダーには、どうしてもチープさが目立ってしまうので。

X70こそが、X-Pro2のサブカメラとして最適?

あーだこーだと考え、たどり着いたのが、X70をサブカメラに据えるプラン。

  • イメージセンサーはAPS-Cサイズ。一世代前ではあるが、十分高画質。
  • 換算28mm。デジタルテレコンを使えば、35mm、50mm相当の画角が使える。
  • タッチAF、タッチシャッター搭載。
  • X-Pro2と同じAFシステムが使える。特に「ゾーン」モードは歓迎。
  • 最短撮影距離10cmと、簡易マクロとして使える。
  • マクロ撮影はシームレスに作動する。
  • X30よりも、ひと回り小さく、薄く、軽い。
  • もちろんチルト液晶

ズームを捨て、画質を優先するなら、このリプレイスはかなり良いんじゃないかと。

パッケージがひと回り小さくなることで携行性は間違いなく上がるでしょうし、タッチシャッターやマクロ撮影時のシームレスな動作など、X30にはない魅力を備えているので、撮影スタイルが拡がるんじゃないかと妄想します。

もしもテレコン使用時の画質が納得できるレベルなら、X-Pro2には中望遠〜望遠域のレンズを装着しっぱなしにできるので、ひとつの場面をあらゆる画角で、しかも高画質に撮影することが可能となります。

またレンズ交換の手間や、埃やチリの混入といったリスクも減らすことができるのも高ポイント。

うーん、考えれば考えるほど、X70の方が幸せになれるような気がしてきました。

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あとがき

過去にX70のレビュー記事を書いています。

【Fujifilm X70】ミニミニレビュー|超えられぬライバルGRの壁

展示機を少し触っただけですが、好印象ではあるけれどX30で十分、という結論に至っています。当時のメインカメラはX-Pro1だったので、サブカメラとして立派に機能していた証です。

ひょいっとカバンに入れ、さっと取り出し、ぱぱっと撮影。

昔使っていたGRデジタルでの

  • 撮影枚数の多さ
  • 撮影アングルの自由さ
  • 撮影シーンの豊富さ

こそが、サブカメラの真髄のように、改めて考え直している次第です。