地域限定の小規模で営業をしているスーパーを見つけると、ついつい入ってみたい衝動にかられます。
地域限定「ご当地スーパー」の魅力
地域限定といっても、1店舗しかない個人商店ではなく、少なくても3店舗以上の多店舗経営をしているお店がいいですね。
その理由は、次の通り。
- 地域の「平均的な値段相場」が分かる
- 地域の「平均的な商品ラインナップ」が分かる
複数の店舗を経営している場合、
- 仕入れは一括でおこなう
- チラシやPOPなど、販促物は統一した様式を用いる
などが一般的な手法。こうすることで店舗間のバラつきが少なくなり、経営の効率化、コストダウンにつながります。
では、これを全国規模に広げてしまうとどうなるか?
全てが一様になり、どこに行っても同じようなものばかりで、目新しさが失われます。
地域の「平均」が浮き彫りになるのが、小規模で展開するおもしろさだと考えます。
「平均」を知れば、「傾向」が分かる。そして地域の「文化」を理解することにつながります。
個人商店には、平均が生み出すおもしろさはない
それでは、もっと規模の小さな、単店舗経営の個人商店には、そういったおもしろさはないのか?
ありますよ、たくさんあります。
- 珍しいものが売っている
- びっくりするぐらいの安値が付けられている
- クセのあるおっちゃんがいる
- 風変わりな手描きのPOPが並んでいる
など、実に魅力的です。
けれども、それらはあくまでも、そのお店単体の魅力であって、地域の魅力ではない。「平均」という「無意識の集合」とは違うおもしろさです。
もちろん似たような特徴を持ったお店がたくさんあれば、その地域の魅力ということになるのかもしれません。ですが、それを確認するためには、多くのお店を見てまわらなければなりません。
その点、小規模スーパーなら、地域の「平均」が編集された状態なので、ちょっと立ち寄るだけで理解することが可能となります。
大勢の無意識な行為に潜む”らしさ”
ちょっと脱線。
「東京タワー」や「富士山」をあしらったものをみれば、多くの人が、そこから日本という国を連想します。外国人だけでなく、そこに生活をしている日本人も。
しかしながら、今では「渋谷のスクランブル交差点」が、外国人にとって人気の観光スポットだそうです。ぶつからずに向こう側まで難なく渡りきる秩序の高さに、”日本人らしさ”を感じるそうなのです。
こんなこと、外部から指摘されるまでは気付かなかったこと。そこで生活をしている日本人が、”らしさ”を見出すことはなかったことです。
なぜなら自分たちは、その行為を無意識かつ無自覚におこなっていたからです。自覚的であれば、自らそこを「観光スポットだ」と主張していたでしょうしね。
このように、ある地域に住む人間の「無意識の行為の集合」が地域スーパーには溢れています。
それが僕の好奇心をくすぐるのです。
「キラヤ ピア店」|長野県下伊那郡阿智村
ひとつの例として、長野県にあるスーパー「キラヤ」をご紹介します。
キラヤ ピア店
長野県のキャンプ場に行った時、たまたま食材を買いに寄ったスーパーです。
お盆関連アイテムが充実
お盆が近かったこともあって、入口近くには関連アイテムが並んでいました。
什器にして3台分くらい。お盆関連の商品に対して、結構な広さのスペースが割かれていたことにおどろきました。僕の地元のスーパーでは、まず見ない光景。それだけ「盆」というものを大事にされていることがうかがえます。
「あかし」、「迎え火セット」など、見たこともないものばかりです。「ござ」なんてのも、お盆用として売られているのんですね。
お味噌が充実
お次は「味噌」コーナー。
さすが信州味噌の地。味噌コーナーも什器3台分あります。
しかも、聞いたことのない商品名ばかり。
「お父さんみそ」ってなんだろう。「お父さんみそⅡ」というのもありますね。「お母さんみそ」は無いのかな。いやぁ、おもしろいなぁ。
1パック8個入の「卵」
最後は、卵コーナー。
一見、普通の卵コーナーに見えます。
しかし、ここの卵は1パック8個入り。こんなの初めて見ました。
僕の地元のスーパーでは1パック10個入りが標準なので、とても違和感を覚えます。どうして2個少ないのか。謎のままです。
あとがき
精肉コーナーもジンギスカンの種類が豊富だったり、まだまだおもしろいポイントはたくさんあったのですが、お伝えできるような写真を撮っていなかったので、これにておしまい。
引き続き今後もこの企画を続けていきます。次の予定は、、、来年かな。