X-Pro1(FUJIFILM)の魅力を語るシリーズ。前回は、X-Pro1のルックスについて書きました。正面に刻印がない真っ黒なボディ、今ではかなり珍しいデザインです。
今回はサイズについてです。
時代錯誤?の弁当箱サイズ
X-Pro1って、ミラーレスカメラの中では大柄なボディです。
スペック的には、
- 幅:139.5mm
- 高さ:81.8mm
- 厚み:42.5mm(最薄部:34.1mm)
- 重量:約450g(バッテリー、メモリーカード含)
最近は小型・軽量化する技術がものすごいので、ひょっとしたら一眼レフカメラより大きいかもしれません。
しかも搭載されているイメージセンサーはAPS-Cサイズ。フルサイズセンサーを搭載している「α7(SONY)」のサイズが、
- 幅:126.9mm
- 高さ:94.4mm
- 厚み:54.8mm(最薄部:48.2mm)
- 重量:約474g(バッテリー、メモリーカード含)
なので、同じぐらいのボリュームですね。
時代の潮流を無視するかのように、X-Pro1は「大きく」、「重く」、「厚い」。真四角な形も合わせて、”弁当箱”と揶揄されることもあります。
でも、この大きさがちょうど良いんです。
X-Pro1のような、大きいカメラの良いところ
カメラが大きいことで得られるメリットは2つあります。
手ブレが発生しにくい
小さいカメラだと、ついつい片手で操作をする、なんてことが多くなってしまいます。すると、よっぽど集中していないと、手ブレが発生してしまいます。
けれどもX-Pro1のような大きいカメラだと、気軽に片手で操作というわけにはいかず、必然的に両手での撮影になります。
グリップも浅いので、右手一本だけでは、カメラを保持するのは困難です。
さらにファインダーが左端にあることで、顔と右手との距離が離れてしまい、遠心力(モーメント)が加わることによって、より一層重さを感じてしまう。
このように、X-Pro1は半分強制的に三点支持を取らざるを得なくなります。おのずと手ブレが抑えられるわけです。
操作がしやすい
ボディ面積が大きいおかげで、各種ボタンやダイヤルの配置に余裕が生まれ、操作がしやすく感じます。
X-Pro1の前に使っていた初代「E-M5(オリンパス)」は、ボタン類の間隔が狭く、押しづらかった記憶があります。指先でチマチマ押しこむ感じで、僕の手には合いませんでした。
その点X-Pro1は、親指でガシガシ押し込めます。間違って違うボタンを一緒に押したりすることもありません。
ファインダーを覗いたままでも窮屈さはなく、快適に各種ボタンにアクセスすることが可能です。
X-Pro1とHEXAR(コニカ)は瓜二つ!?
これは余談です。
僕は昔、「HEXAR(コニカ)」というフィルムカメラを愛用していました。
デジタルに移行してからの終盤は、出番が少なくなったものの、かれこれ10年以上の良き相棒だったのです。X-Pro1を使っていると、HEXARを使っているような感覚になります。
ファインダーの見え方やAFの動作の仕方、持った時のフィーリングまでそっくりなんです。
「すっぽり」と「がっしり」の真ん中ぐらいの感じというか、剛性感があるのに優しくフィットする感じというか。とにかく、手にした時の気持ち良さが瓜二つです。
あまりに似ているので、気になってHEXARのサイズを調べてみました。
- 幅:137.5mm
- 高さ:76.5mm
- 厚み:64.5mm(グリップ含)
- 重量:490g(電池別)
ほぼX-Pro1と同じサイズです。グリップが盛り上がっている分を引けば、厚みも近い数字になるはず。本当ビックリです。
もしも万一、X-Pro1使いの方がフィルムカメラに手を出す時があるのなら、HEXARを候補に入れてやってください。写りもピカイチなので!
あとがき
僕は、どちらかといえば小さいカメラの方が好みです。でも、X-Pro1ぐらいの大きさなら許容範囲。携行性と操作性を損なわず、画質も妥協しないギリギリのサイズだと思います。
軍艦部がフラットですっきりした形状であることも、サイズ以上に大きく感じさせないポイントですね。鞄から出し入れする時も、引っかかりが少なくてストレスを感じません。
X-Pro1を鞄に入れる時の便利アイテム
ちなみに、このケースを鞄にセットして使っています。
しきりはマジックテープで付いているだけなので、持って行くレンズやサブカメラに応じて、収納スペースは調整できます。
その日に使う鞄に入れ替えるだけで、どんな鞄でも耐衝撃バッグになります。
TIMBUK2の「クラシックメッセンジャー」にセットしたら、まだまだ余裕があります。レンズがあと1本か2本は持って行けますね。
吉田カバンの「PORTER タンカー」にはピッタリのサイズ。
そういやこの鞄、20年前から使っているなぁ。全然ヘタっていない。さすがですなぁ。
次回は、Xシリーズ共通に言える「バージョンアップの素晴らしさ」についてです。