出発の3日ほど前に目的地が決まった今回のキャンプ。当然、キャンプ場探しもバタバタの中で行ったわけで、WEB上で調べた限り、予約は全て埋まっている状態でした。
寝床が確保できなければ、計画は頓挫してしまいます。少し焦りながら、フリーサイトがあるキャンプ場に電話をしました。すると、
「先着順になるけど、その日は多分空いてるよ」
という返答。それが田井浜キャンプ場だったのです。
設備こそ最低限ですが、景色、料金、アクセス共に良好。多くを必要としない方には、十分なスペックで、穴場的キャンプ場だと思います。
小豆島のキャンプ場比較
そもそも小豆島には、どんなキャンプ場があるのでしょうか?
主なものを6つ、整理しておきます(2017年5月時点)。
入場料 ( )は子供料金 | テント 区画料 | 駐車料 | チェックIN/OUT | 特筆設備 | |
田井浜キャンプ場 | 500円 (250円) | 500円 | 500円 | フリー | なし |
ふるさと村キャンプ場 | 300円 (100円) | 2,160円 〜 | テント区画料に含む | 14;00 /11:00 | 売店 |
オートビレッジYOSHIDA | 300円 (150円) | 2,160円 〜 | テント区画料に含む | 15:00 /10:00 | 温泉 |
ヘルシービーチオートキャンプリゾート | テント区画料に含む | 5,000円 〜 | テント区画料に含む | 14:00 /12:00 | レストラン プール |
小部キャンプ場 | 400円 (200円) | 1,500円 | テント区画料に含む | フリー | 売店 |
運営母体の差が表れている感じですね。
ふるさと村キャンプ場やオートビレッジ吉田は、一般財団法人が運営しています。ヘルシービーチは両備フェリーが運営。それぞれ、事業としての運営なので、ある程度のリソースは投入しているでしょう。
”ゆるさ”が魅力
一方、田井浜キャンプ場の運営母体は、地元の自治会。整備にかけるお金や人は、決して潤沢ではないだろう予想します。まぁ、利潤を追求する必要もないでしょうしね。そのおかげ(?)で、この価格が実現できているのだとすれば、これはありがたいことです。
うちの場合(大人1名、小学生1人、幼児1名)は、合計すると1泊2,250円になります。けれども理由は分かりませんが、「子供料金はもういいや」と言われ、1泊2,000円にしていただきました。チェックIN/OUTの時間も自由だし、このゆるさが魅力です。
海以外、何もない。でもその海が最高なんだよ。
サイトの様子
設備といえば、トイレとシャワー(有料)、炊事場のみ。あとは、自動販売機が1台あったかな。笑っちゃうぐらい、何もありません。シンプル・イズ・ベスト。
全体的に古びていますが、手入れはされているので、荒れ果ててはいません。素朴という表現がぴったりの雰囲気です。
うちが到着したのは、15時30分ぐらい。芝生側のフリーサイトは、ほぼ埋まっていました。砂浜なら、まだまだ空きがありましたが、砂地用ペグを持っていなかったので、やめておくことに。この日はとても風が強かったのです。
「ここでもいいかなぁ」と、管理人さんが案内してくれたのが、写真(↑)の場所です。コンロ(レンガ造り)と炊事場(車の横)の脇ということで、とても申し訳なさそうにされていました。
逆に、他のお客さんの迷惑にならないかと心配でしたが、コンロを使う人は、まずいないので気にする必要はない、とのこと。お言葉に甘え、炊事場から離れるよう、できるだけコンロ側に寄せて、テントを張らせていただきました。
芝生側のフリーサイトはこんな感じ(↑)。
砂浜側はこんな感じ(↑)です。芝生側と砂浜側の間には、1本の道と腰高ぐらいの防波堤があるだけで、行き来は瞬間です。
美しい日の出。海の恵み。
何もないとは言うものの、目の前には”海”が広がっています。普段の生活では見ることのできない、迫力のある日の出が拝めます。
この日は、5時過ぎに昇りはじめました。
徐々に高度を上げていきます。
ほんの数分で辺りは明るくなり、一日のはじまりを感じさせてくれます。
海からの風は少々肌寒く感じましたが、波の音を聞きながら、頭と体が目覚めるまでボンヤリとしているのは、格別な気持ちよさです。
釣りをする家族もいました。僕たちが朝食を済ませたころ、魚が焼ける匂いが漂っていたので、ひょっとしたら、いい感じの獲物が釣れたのかもしれません。最高の食育ですね。
ね、いいでしょ、田井浜キャンプ場。
港からも、観光地へも、アクセス良し
大部港からは車で5分、という抜群の近さです。しかも観光地が集まる土庄(とのしょう)町方面への途中にあるので、とりあえずテントだけを設営しに立ち寄る、なんてことも可能です。
オートビレッジYOSHIDAあたりだと、逆方向になってしまうので、その日の観光はあきらめていたかもしれません。食材を調達するのも難しかった可能性があります。
今回の旅では、1年に1度行われる、肥土山農村歌舞伎を楽しみにしていました。300年以上もの間受け継がれてきた伝統を、自分自身はもちろん、子供たちにも見せたかったのです。
キャンプ場から舞台までは、車で約30分。子供たちもぐずらずに移動できる距離です。無事に第二幕から見ることができました。
その後、土庄町のスーパー(マルヨシセンター土庄店)で買物を済ませ、温泉(オリーブ温泉)に入りました。両者の間は近く、歌舞伎舞台からは車で約20分です。
キャンプ場へ帰ってきたのは20時ぐらい。温泉からは、約30分の道のりでした。非常にコンパクトです。
あとがき
田井浜キャンプ場は、取り立てて騒ぐようなキャンプ場ではありませんが、使い勝手はとても良いと思います。がっつりと大自然やアクティビティを楽しむ場合は、別の選択をするべきですが、観光メインの宿泊場所としてなら、かなりオススメします。
より低コストを希望されるなら、土庄野外活動センターという手もあります。なにせテント等持込なら、無料で利用できるので。
けれども、管理人は常駐しておらず、イノシシなど野生生物が出没するという情報もあります。かなりワイルド&タフさが求められそうです。子供連れの場合は、やめておいた方が良いでしょうね。
田井浜キャンプ場や小部キャンプ場など、砂地フリーサイトがあるキャンプ場に予約なしで行くのなら、必ず砂地用ペグは積んでおきましょう。