今年の夏キャンプも、去年と同じく静岡県へ。子供たちに日本で一番高い山を見せたくて、富士山のふもとのキャンプ場の中から、いくつか候補をピックアップ。最終的に「ACN西富士オートキャンプ場(以下、西富士オートキャンプ場」を選びました。
富士山の周りには、けっこうな数のキャンプ場がありますが、なかでも西富士オートキャンプ場は、ずば抜けてクセがある!
以下、その模様をお伝えしたいと思います。
ACN西富士オートキャンプ場はこんなところ
標高600m。木立に囲まれ、夏は涼しくて快適なキャンプ場。
バンガローの他、すべてのサイトが区画されています。フリーサイトはありません。
2017年8月時点で127区画が整備されていて、広さは大小様々。利用人数や構成ごとに最適(だと思われる)な区画を、管理人さんがチョイスしてくれます。
今回、割り当てられたのは、57番サイト。キャンプ場のど真ん中で、水場やトイレ、売店などへのアクセスが良好です。
管理人さんが言うにはベストポジションだそうで。予約を入れたのが6月、と早かったのが良かったのかもしれません。
アメニティドームMとヘキサタープ(400cm×400cm)を拡げると、いっぱいいっぱいな感じ。ヘキサタープを説明書通りに張ろうとすると、もう少し面積は欲しいところ。45度の角度でロープを引っ張ると、敷地外にペグダウンしなければなりません。
越境することで周囲に迷惑がかかるような感じもなさそうですが、ひょっとしたらのことを考え、周囲の木々にくくりつけるなどして敷地内に収めるようにしました。持参するテントやタープの大きさは、事前に伝えておいたほうが良いかもしれませんね。
車はもちろん横付け可能なので、使用頻度が中〜低程度の荷物は車に積んでおき、少しでもサイトが広く使えるようにするのもひとつです。
基本的には、いずれのサイトも木立のあいだに設けられています(写真↑はバンガロー)。標高は600m。市街地とは約4℃の気温差が生まれます。近くには、魚釣りや川遊びができる「芝川」が流れていたりもするので、真夏であろうと、どのサイトも涼しく、快適に過ごすことができます。
その代わりに、夜は思っていたより冷え込みます。
この日はあいにくの天気で、最高気温ですら30℃に届きませんでした。日が沈むにつれて、どんどんと気温は下がり、就寝時には20℃近くまで下がっていたようです。
寝入りっぱなは、とても気持ちが良かったものの、日付が変わったあたりからは、寒くて目が覚めるようなりました。念のためと思い、大人分の寝袋2つを持ってきていたのが大正解。子供とペアに掛け布団として使い、やっとこさ朝まで眠れることができました。
夏キャンプに寝袋を使ったのは、初めての経験です。さすが標高600mの世界!防寒対策はお忘れなく。
ちなみに我が家の寝袋は、大人用がモンベルのバロウバッグ#3で、子供用はコールマンのキッズマミーです。
サイトを囲んでいるのは、かなりの高さの樹木なので、場内からは富士山を拝むことはできません。
それでも車で5分ほど走れば、朝霧ジャンボリーオートキャンプ場など、開けた場所に出られるので、そこからは日本一の山を見ることが可能のようです(今回は雨のため、全く見えませんでしたが)。
緩い傾斜と、柔らかい土。雨の流れを考えながら、テントは設置しよう。
57番サイトはいわゆる角地で、2面が通路に接しています。
通路からサイト奥に向かって、ごくごく緩い傾斜地。サイト奥には大きな木が生い茂っていて、降ってくる雨の影響は、比較的少ない状況でした。こういう場合、サイト内のレイアウトをどうするか、かなり悩みます。
最も守るべきものは、テントであることに違いありません。
通路側(上流)に設置すれば、下からの浸水は防ぎやすいかもしれませんが、直接、雨が降りかかることになり、長時間にわたっての滞在はかなり不安が残ります。かといって、サイト奥(下流)に設置すれば、浸水のリスクが高まります。
考えた挙句、今回はサイト奥に設置することにしました。地面が柔らかめの土で、そこそこ水はけが良かったことと、通路側はプライバシー的な問題もあったためです。
一夜明け、雨水がテント直近まで迫ってきていましたが、溝を掘ったり、ブルーシートで水の流れを変えるなどして、なんとか乗り切りました。かなり、きわどい状況でした。
こんな時のために、薄くても良いので、大きめのブルーシートを1、2枚は積んでおいた方が良いですね。携帯できるスコップがあれば、言うことなしです。
売店あり、露天風呂あり、キャンパーサロンあり。
場内の設備は、お世辞にも綺麗とは言い難い感じですが、どこもかしこも手作り感が満ちていて、僕は好きです。
売店には、様々なものが置いてあります。
木炭や薪など、キャンプ場で定番のアイテムは当然のこと。焼肉のタレや焼きそばソース、しょうゆやドレッシングなど、調味料も充実しています。
記憶と写真で確認できる範囲で書き出せば、
- カレールー(とろけるカレー)
- 和の豊塩(塩)
- めんつゆ
- 白だし
- オリーブオイル
- ポッカレモン
- カップヌードル
- カップ焼きそば
- ブレンドコーヒー
- マシュマロ
- ラップ
- 紙皿
- 着火剤
- ライター
- 焼き網
- ランタン
- やきそばプレート
- タワシ
- スポンジ
- 蚊取り線香
- CB缶
- OD缶
- マッチ
- ハブラシ
- 電解洗剤
- 虫かご
- 虫取り網
- シャボン玉
- ロックアイス
- ブロックアイス
- 花火
- 浮き輪
- 軍手
- 釣り用エサ
- ワイン
- 日本酒(地酒)
- ビール
などなど。多少の準備不足で出発したとしても、全く問題ありません。このラインナップ、ただならぬ凄みを感じます。特に、電解洗剤と地酒あたりにクセを感じてしまうのですが。
場内には、有料(70分2,000円)の貸切バスルームと、無料の露天風呂があります。
有料バスルームは、売店にいるスタッフを通しての予約製。無料の方は、管理事務所横の予約パネルに氏名を書き込むセルフ式。先着順です。この日は全サイトが埋まっていたこともあって、露天風呂は盛況の様子でした。キャンプ場に到着したら、真っ先に予約をすることをオススメします。
露天風呂のお湯には「バナジウム」という体に良い成分が含まれているそうで、西富士オートキャンプ場の最大級のセールスポイントとなっています。
キャンパーサロンと名付けられた小屋では、西富士オートキャンプ場名物の「メロンパン作り」や「うどん打ち体験」が行われます。1回500円。こちらも先着順なので、到着と同時に予約をしておく方が良いとのこと。
うちは別の予定を考えていたので、これには参加しませんでした。外から見た様子では、暗くてよく分からない感じでしたが、賑わっていたようなので、人気イベントには違いないようです。この催し自体、クセを感じずにはいられません。
カブトムシも採り放題!?
受付の小屋の裏山は、「カブト山」。20時を過ぎたあたりから、1本だけある照明を目指して、カブトムシがやってくるそうです。
雨の合間を狙って、21時と深夜3時にのぞいてみましたが、この日は姿を現さず。他の昆虫にも会えなかったので、条件が悪すぎたのでしょうね。わんさと採れるのを楽しみにしていただけに、とっても残念でした。
手書きの看板が良い感じ。
富士山の恵み、バナジウム天然水がすごい!?
露店風呂だけでなく、場内の水道から出る水は、全てバナジウム天然水という、なんとも贅沢な仕様。飲料水として使うのはもちろん、食器を洗うのも使い放題です。
夕食は、この水をたっぷり使ったカレーライスにしました。料理は子供たちが担当。野菜を洗うのも、お米を炊くのも、カレーを煮込むのも、バナジウム天然水です。
出来上がったカレーは、びっくりするぐらい美味しくて、8皿分があっという間に無くなりました。
特に驚いたのが、お米の炊き上がり具合です。飯盒炊きに挑戦させたのですが、お焦げが全く発生せず、ふわふわつやつやに仕上がったのです。もちろん火加減はこまめにチェックしていましたが、これほど完璧な炊き上がりは、今回が初めてです。お米の甘みに、”幸せ”を感じました。
バナジウム天然水のおかげなのか、息子たちの努力の賜物なのか、真相は分かりませんが、僕にとっての”記憶飯”になりました。
一度、この水を使ったカレーライスを食べてみてください。本当に美味しいですから。カレールーには、余分な成分が少なめのオリエンタルカレーを是非!
あとがき
2日目の朝、10mm近い雨に見舞われました。泣く泣くではありますが、午前をもって撤収することに決定。テントに水が染み込みはじめていたので、どうしようもありませんでした。
そんなこんなで消化不良に終わってしまった西富士オートキャンプ場ですが、手作り感やオーナーのこだわりが随所に見られ、僕好みのキャンプ場であることは確認できました。高規格で綺麗なキャンプ場を求める方には、おすすめできませんけどね。
いずれリベンジしてみたいと思います。
ACNとは、「オートキャンプ場ネットワーク」の頭文字を取ったもので、オートキャンプの普及・啓蒙・宣伝活動をしている団体のことです。公式サイトでは、加盟しているキャンプ場の情報が一覧できたり、予約やクーポンをゲットできたりするので、事前にチェックしておきmしょう!
ACN西富士オートキャンプ場
住 所 | 〒418-0104 静岡県富士宮市内野 静岡県富士宮市内野1687 |
WEB | http://www.nishifuji.com/ |
電 話 | 0544-54-1947 |