僕が考える”5年後にも使えるスマホ”の条件をまとめると、
- SIMフリーである
- 通信規格&周波数帯域の対応幅が広い
- ミドルレンジ以上のスペック
- 最新OS搭載
となります。
この4つの条件は、端末選びで右往左往する間に揉まれてたどり着いた結論です。
Xperia J1 Compact|SONY
一番最初に検討したのが、Xperia J1 Compactです。
CPU | Qualcomm Snapdragon 800 (2.2GHz, クアッドコア) |
画面サイズ | 約4.3インチ |
メインメモリ | 2GB |
電池容量 | 2,300mAh |
搭載OS | AndroidTM4.4 |
その他 | モバイルSuica対応 |
画面サイズが4.3インチという点に惹かれていました。
4.3インチというと、これまで使ってきたiPhone5s(4インチ)とそう大きく変わりません。この時はまだ4インチ以上の大きさに嫌悪感を持っていました。それだけiPhone5sが手に馴染み、使いやすかったのです。
CPUやメモリ、電池容量等も、僕にとっては合格点レベル。最後まで、候補として残っていた機種です。
しかし、ひっかかる点が1つ。
搭載OSが2世代前のものである。
Android端末を使うのは初めてなので、実際には、最新のOSとの違いなんか分かるものではありません。巷の評価が著しく低いわけでもなさそうなので、別にこれでもいっか、なんて軽く考えたりもしていました。
けれども、WindowsXPやMacOS10.6など、これまで数々の優良OS(自分にとって)がアーキテクチャの古さを理由に、サポート対象外として見捨てられてきた過去を思い出したのです。
サポート対象外となったOSの末路は悲惨です。
最新のアプリケーションは使えないのはもちろん、コンピューターの調子が悪くなり、クリーンインストールをした結果、古いバージョンのアプリケーションは配布されておらず自分のツメの甘さに嘆く現実。周辺機器もドライバーが消滅し、まともに動かない。
じりじりと土俵際に追い込まれる力士のように、片足一本、足の指一本を俵に引っ掛け、耐え忍びながら使う姿は、ほとんど死に体。
あのサービスが、あのアプリケーションが、あの周辺機器が使えれば、あんなことやこんなことができるのに、とうらやましさを常に抱えながら悶々とする日々を送ることになってしまいます。
最新のOSが手に入るこのタイミングで、わざわざ”マイナス2世代”もさかのぼる意味はない。この機種をスルーしたのは、そのような理由からです。しかも5万円以上しますから。
Priori3 LTE|FREETEL
4インチのiPhone5sは最も使いやすい、という呪縛から、Priori3 LTEも候補にあがりました。
CPU | MediaTek MT6735M (1.0GHz, クアッドコア) |
画面サイズ | 4.5インチ |
メインメモリ | 1GB |
電池容量 | 2,100mAh |
搭載OS | AndroidTM5.1 |
その他 | 電池交換可能 |
この機種に搭載されているOSは、AndroidTM5.1。
最新のものではありませんが、世の中のAndroid端末のほとんどが、このAndroidTM5.xを搭載しているので、悪くはない選択かと。
電池は2,100mAhなので不安の残るスペックですが、交換可能なので、1日の使用量が少なく、毎日充電する僕には神経質になるようなものではない。
一番は魅力は価格。
公式サイトで12,800円(税別)という価格は、5年償却で考えると、月額200円ちょっと。圧倒的に低価格です。ただし5年間の耐久性があれば、ですが。
CPUはクアッドコアながらも1GHz。単純比較はできないけれど、Xperia J1 Compactの半分以下の数値。エントリー機向けのものだそうで、Qualcomm Snapdragon的には”410”と性能は近いらしい。
「数値が全てを語るわけではない、肝心なのは使用感や質感だ」と、希少な4インチ機ということもあって、少々肩入れしながら実機を触りにお店に行きました。
けれども残念ながら、iPhone5sのようにヌルサク感はありません。プラスチック筐体ではあるけれど、持った感じは悪くないんですけどね。操作するとひっかかりが随所にみられ、5年使うのは無理だな、と即座に思わせる代物でした。
Priori3 LTEを踏み台に、あらためてCPUやメモリの重要さに気付かされた次第です。
iPhone5s|Y!mobile
迷走期に突入!
あれやこれやと検討するけれど、も一つピンとくる端末に出会えず。そのうちに、やっぱりiPhone5sを使いたいという気持ちが湧き上がってきてしまいました。
まさにドンピシャのタイミングで、「Y!mobileがiPhone5sを取り扱う」というニュースが発表されました。これぞ天からの啓示とばかりに、Y!mobileのプランをチェック。
【スマホSプラン】
データ通信容量 | 1GB |
通話 | 10分/回までの通話は、300回/月まで無料 (10分、300回を超える通話は20円/30秒) |
月額 | 2,980円(税別) |
iPhone5s(16GB)端末代 | 1,080円(税別) |
合計金額 | 4,060円(税別) |
データ通信は1GBあれば十分。通話も僕の使い方なら、足が出ることはそうそうない。新たに端末を購入しなければならないけど、バッテリーが新品になるので、まぁいいのかな。古い方のiPhone5sは、中古ショップに売ればいいしね。
なんてことを考え、Y!mobileに傾きかけていました。が、諸注意をみてがっかり。
ソフトバンクからの番号移行、ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクからのMNP転入のお客さまは、ご利用開始月からプランSは3,980円、プランMは4,980円、プランLは6,980円となります。(Y!mobile公式サイトより引用)
Y!mobileとSoftbankは同列会社なので、MNPによる旨味が会社としてないためなのか、プラン料金が高く設定されているのです。
これだと月額5,060円になり、こちらに旨味がありません。
やはりSIMフリー端末によるMVNOへのMNPを実行するほかありません。
MIYABI|FREETEL
再びたどり着いたのがFREETEL。
Priori3 LTEがスペック的にいまいちだったので、今度はフラグシップモデルのMIYABIです。
CPU | MediaTek MT6735 (1.3GHz, クアッドコア) |
画面サイズ | 5.0インチ |
メインメモリ | 2GB |
電池容量 | 2,200mAh |
搭載OS | AndroidTM5.1 |
その他 | 電池交換可能 |
画面サイズ4インチを条件に、ミドルレンジスペックの端末を探すのはあきらめました。時代は5インチなんですね。すると選択肢はグッと拡がります。
このMIYABIの他に、巷ではZenfoneやGalaxyといったシリーズが人気のようで、HuaweiやZTEなど中国のメーカーも販売数を伸ばしているみたいです。
ただし、この中国メーカー端末には、「スパイウェアが潜んでいる」など良からぬ話もあるみたいで。この手の話は中国に限ったことではありませんが、他にも選択肢がある状況で、積極的に購入する理由は僕にはありません。
少々、脱線しましたが、このMIYABI、スペック的には65点。Priori3 LTEに比べ、メモリが倍に増えているので、もたつき感は少ないように感じました。CPUの性能が少しアップしていることも影響しているのでしょう。
しかし持った感じが、いけません。ゴツゴツして痛い。iPhone5sに似たエッジの処理にも関わらず。画面が大きい分、がっしりと鷲掴みになるので、余計な力が入っているのかもしれません。
スマートフォンは手にする時間が長いアイテムなので、”持ちたくなる”という要素も、重要なスペックの1つです。
Nexus5X|Google
最終的にたどり着いたのが、Nexus5x。あのGoogleブランドのスマートフォンです。
CPU | Qualcomm Snapdragon 808 (1.8GHz, ヘキサコア) |
画面サイズ | 5.2インチ |
メインメモリ | 2GB |
電池容量 | 2,700mAh |
搭載OS | AndroidTM6.0 |
その他 | ・指紋認証 ・USB Type-C ・カメラ性能 |
最新OS Android 6.0 Marshmallow搭載
一番魅力的に感じたのは、搭載OSが最新のAndroid6.0であるところ。
繰り返しになりますが、僕は今回購入するスマホは5年間使うつもりでいます。ですのでOSが現時点で最新であるというのは、必須条件といってもいいぐらい優先度が高い。
さらにこの端末は、今後行われるソフトウェアアップデートにもいち早く対応されます。なにせAndroid OSの開発主であるGoogleが販売し、はっきりと約束されているので。
製造はLGが行っていますが、設計・開発はGoogleが主導で行っています。iPhoneシリーズ同様、ハードとソフトが一体で設計・開発される強みが、この端末にはあります。
CPU性能は現時点でハイ〜ミドルクラス
CPUには、Qualcomm Snapdragon 808を積んでおり、ヘキサコア(プロセッサ6基)で申し分のない性能です。iPhone5sよりも、スピーディな処理能力を実感できます。
これよりも上の性能をもつCPUは、現時点では、同じくQualcomm社製のSnapdragon 810ぐらいなので、ミドルクラス以上という位置付けは間違いないようです。
カメラ性能が高い
これまでのNexusシリーズは、カメラ性能にはあまり力を入れてきませんでした。ところがNexus5xでは、かなり高性能なカメラシステムを組み込んでいます。
綺麗な写真が撮れることで定評のある、iPhoneシリーズと比較すれば、性能の高さが分かります。
Nexus5x | iPhone6s | |
CMOSサイズ | 1/2.3 | 1/3(噂) |
画素数 | 1,230万画素 | 1,200万画素 |
画素サイズ | 1.55μmピクセル | 1.22μmピクセル |
開放F値 | F2.0 | F2.2 |
手ぶれ補正 | なし | あり |
AFシステム | レーザーAF | フォーカスピクセル |
その他 | 裏面照射型 | 裏面照射型 |
コンデジクラスのCMOSサイズ
Nexus5xのイメージセンサーのサイズは1/2.3インチ。これは一般的なコンパクトデジカメと同等のサイズです(ナノ一眼 PENTAX Qもこのサイズ)。
iFixitによる分解レポートによると、ソニー製「IMX377」というカメラモジュールが使われているようで、裏面照射型、画素サイズが1.55μmと、高感度耐性に気をつかっていることが分かります。
開放F値2.0。けれども手ぶれ補正はなし。
開放F値も、少しだけですがiPhone6sより明るいレンズを搭載しています。この点でも、暗所での描写性能を意識した設計になっているように思えます。
けれども手ぶれ補正は非搭載なのは、賛否が別れるところかと。
手ぶれ補正機能は、少なからず画質劣化を引き起こす要因なので、個人的には非搭載であることは歓迎です。光学原理にのっとった、正当な画質性能を追求した結果のように思えて、とても好ましく思います。
円高の影響で、個人輸入なら30,000円強で手に入る
これはもう決定打でしたね。
Googleストアでは、現在(2016年3月時点)16GBモデルが46,250円。予定していた30,000円を大きく上回ります。
けれどもExpansysなど、海外から個人輸入すれば、円高の影響で今なら30,000円強で手に入れることができる。これまで海外サイトで買い物をした経験なんてなかったので、少々迷いましたが、値段の魅力が後押しして一気に突破しちゃいました。
まとめ
あれやこれやと迷いながらの端末選びでしたが、Androidの世界は新鮮で楽しかった。その昔、自作PCを組んでいた時代を思い出します。マザーボードがどうだの、グラフィックカードはどうだの言ってたなぁ。
当時も、やりたいことから必要なスペックを定め、予算を組み、コストパフォーマンスを第一に部品調達をしていました。結果、余分なものがないシンプルな構成になっていたように記憶しています。
Nexus5x(SIMフリー版)は、メーカー独自のアプリなども入っておらず、とてもシンプルなスマートフォンです。あっ、Googleのアプリは入っていますけどね。僕はiPhoneを使っていたときからも、結局はGoogleのサービスばかり使っていたので、本当にちょうど良いスマホです。
次回は使用レポートです。