小学2年の息子の運動会が終わったところで、去来する一つの思い。
「もうX-Pro1では力不足なんだな。」
息子の成長が、X-Pro1を引退させた
親指AF&置きピンが不向きな場面
まだまだ現役で頑張ってもらうつもりで書いたこの記事は、
決してウソではありません。徒競走や綱引きなど、ある程度”動きが予測できる”場面では、親指AF&置きピンという技は、間違いなく効果を発揮します。問題は、”動きが予測しづらい”場面です。
例えばダンス。
小学2年にもなれば、こちらが予想していたよりも俊敏に動き、運動場を広く使った表現をします。
換算300mmの望遠レンズで追っていると、あっという間に被写界深度の外に飛び出てしまい、最悪の場合フレームアウトすることも。まるでリスやウサギを撮影しているかのような難しさがあります。
ハードの古さはどうしようもない
さらに”撮影間隔が長い”というX-Pro1のハード的な欠点が、明らかに足を引っ張った場面がありました。それは競技から競技に移る場面です。
競技に真剣に取り組んでいる表情も素敵ですが、終わった後に見せる緩んだ表情も同じくらい素敵なものです。
そうした表情は、競技と競技の間、待機席に移動する瞬間にふと垣間見れたりするのですが、子どもたちは次の競技に支障が出ないよう、一目散に席へ戻ろうとします。
予期せぬ流れで大群が目の前を通過するため、置きピンなどしている間もなく、あわててAFで撮影を試みるも全てピン抜け。
X-Pro1の”0.7秒”という撮影間隔では、数回しかシャッターを切ることができず、シャッターチャンスそのものを生み出すことができませんでした。
X-Pro1が発売されてから約5年。ハード的な古さはどうしようもないことだととあきらめながら、一方では、X-Pro1でも十分撮影できていた3歳の息子も8歳になり、カメラのスペック以上にスピーディな動きをする姿に感動させられた運動会でした。
X-Pro2を中古で買う
3週間後には下の子の運動会が予定されているので、その日をX-Pro2の初陣と定め、あーだこーだと検討を始めました。
9月の初めに発売が開始されたX-T2は、予約数が想定を上回ったことで生産が追いつかず、供給不足がアナウンスされていました。
その影響もあってなのか、X-Pro2の市場価格がジワリと動き出し、購入検討当初は16万円台だった平均価格が、9月下旬には18万円に手が届くところまで上がってしまいました。ほんの1週間ほどのことなのに。なんてこったい。。
X-Pro1の下取り価格はおおよそ3万円だったので、その分を差し引いたとしても、うちの財政事情ではとてもじゃないけど購入に踏み切ることはできません。「追金は10万円以内が適正」という考えもあったもので、新品をあきらめ中古を購入することにしました。
中古でX-Pro2を購入することを決意。
フィルムカメラ時代は中古が当たり前だった
考えてみれば、「カメラを中古で購入する」のは、フィルムカメラの時代は当たり前のことでした。新品で購入したのは、ニコンのF80のみ。あとは全て中古。街中に中古カメラを扱うお店もたくさんありましたしね。
それがデジタルに移行してからは、新品ばかり。カメラというものが電子機器という色合いを濃くまとうようになったせいなのか、古いものは性能が劣るように感じられ、いつしか新品以外は受け付けなくなってしまっていたのです。
昔のカメラは機械仕掛けの部分が多く、具合が悪くなっても修理をすれば直るんだ、という安心感が強くありました。
デジタルカメラだって修理をすれば直るのでしょうが、大部分が電子化というブラックボックス状態になってしまったので、素直にその安心感を保てなくなっている自分がいます。
中古カメラを購入するのは、信頼あるお店で
話を戻します。
とにかく僕にとっては久しぶりの中古カメラ体験。昔はお店で実際に手にとって確かめ、店員さんと話しながら品定めをしたものですが、現代の買い方は、とりわけ地方在住の人間にとっては、インターネットが唯一の手段です。
ヤフオクを含め、複数のお店を調査したところ、X-Pro2の中古価格はおおよそ12万円〜15万円が相場(2016年9月時点)だということが分かりました。実物を触ることができないリスクは、購入店舗の信頼度の高さで払拭するしかありません。
ということで、フィルム時代にもお世話になったことがあるマップカメラで購入することに決めました。
下取アイテムはXF23mm f1.4
マップカメラは信頼度が高いが、価格も高め
マップカメラのWEBサイトを見てみると、商品写真が非常に多く掲載されています。どれもが鮮明で、細かな部分まで確認することができます。キズやヨゴレなど、マイナスポイントも隠さず写っているので、実物を触るのと近い状況で品定めが可能です。
保証期間も1年間など、買う側のメリットが色々と大きいお店ではあるのですが、その分価格が高めに設定されている印象。X-Pro2のランク別価格は、
- 新同品・・・152,800円
- 美品・・・149,800円
- 良品・・・146,800円
と、どれも14万円以上(2016年9月時点)します。これではX-Pro1を下取りに出しても、10万円を切るにはいたりません。
悩んで考えて、出した結論が、「XF23mm f1.4を下取りに出す」でした。
XF23mm f1.4は名玉だが、X-Pro系とは少々不釣り合い
XF23mm f1.4というレンズ、写りはすこぶる良いのですが、それと引き換えに大きくて重い。加えて付属のレンズフードがまた大きくて、X-Pro系にはギリギリアウトな感じのレンズなんです。
なのでここ最近、持ち出すレンズといえば35mm f1.4ばかり。ほぼ付けっぱなし状態でした。
XFレンズ、定価の値上げと下取価格の値上げ
タイミングが良いのか悪いのか、2016年9月にXFレンズの価格改定が行われたのです。このXF23mm f1.4もその対象で、定価124,000円(税別)に設定されました。
実売価格は約10万円。僕が購入したときが7万円ほどだったので、大幅な値上げです。
それにあわせてなのか、下取り価格は5万円を超えるように。これなら追金10万円でX-Pro2を手にすることができます。
X-Pro1はXF23mm F2 R WRの下取りとして活躍
2016年10月6日にXF23mm F2 R WR(ブラック)が発売されました。
実売価格は47,800円。X-Pro1は、そちらの購入資金として下取りしてもらうことにしました。これには2つの狙いがあります。
運動会にボディ2台、予備バッテリー3個で臨める
X-Pro1を下取りに出すということは、当然、一緒にバッテリーも1つ手放すことになります。予備バッテリーは1つ持ってはいるものの、ミラーレスカメラの場合、多いに越したことはありません。
X-Pro1が手元に残るということは、バッテリーが合計で3つ使えることになるので、心置きなく連射ができ、スイッチも入れっぱなにしておくことができます。
またX-Pro2に望遠ズームレンズ、X-Pro1に単焦点レンズを付けておくなど、2つのボディで画角をカバーし合うことができます。故障など、予期せぬ事態のバックアップ機としても使えるので、万全の体制で運動会撮影に臨むことができます。
マップカメラの下取交換は、10%アップ
マップカメラで下取交換をする場合、査定金額に10%分が上乗せされます。ただし売却金額が購入金額を超えない場合のみ。なので
購入金額>売却金額
の時が、もっともお得になります。
もしもX-Pro2の下取りとしてX-Pro1、XF23mm f2の下取りとしてXF23mm f1.4を売却していたら、XF23mm F1.4の売却金額10%アップ分がもらえないことになり、5,000円ほど損をすることになってしまいます
最大限に利を得る方法が、X-Pro1ではなくXF23mm f1.4を売却することだったのです。
あとがき
とまぁ、なんやかんやありまして、このたびX-Pro2へとメイン機材を変更することになりました。次回からは本格的にレビュー記事を書いていこうと思います。
発売後1年未満のデジカメを中古で購入するのは非常にオススメ
X-Pro2は発売されてから、まだ半年ほどしか経っていません。言い換えればメーカー保証の範囲におさまるということであり(実際に保証が受けられるということではありません)、メーカー想定内の使用年数のものばかりということです。
実際、マップカメラでも新同品や美品、良品が数多く出品されていて、並品はあまり見かけません。それでもあと半年すれば、玉石混交になってくるでしょうし、選びにくくなるやもしれません。
僕が購入したものも本当に綺麗なものです。それでいて新品で買うよりも3万円ほど安い。フィルム時代に当たり前だった”中古”という選択が、今回バッチリはまったなぁ、というのが正直な感想です。
ありがとうX-Pro1。よろしくねX-Pro2。