【初心者キャンプ】飯盒(はんごう)で米を炊く。ファイアグリルとの相性は抜群なので、初めてでも美味しく炊けました。

兵式飯盒

飯盒(はんごう)でお米を炊いたことって、これまで1度きりしかありませんでした。そのたった1度の機会も、友人が炊いてくれるのを手伝っただけなので、実質、未経験に等しい。

「はじめチョロチョロ、なかパッパッ」という呪文のようなものは知ってはいるけれど、それを唱えれば美味しいお米が炊き上がるわけでは当然なく、なんだか複雑な手順を踏まなければならない印象でしかなかったんです、飯盒炊さんって。

けれどもキャンプを趣味だと公言する以上、飯盒でお米が炊けないというのはいかがなものかと思ってしまう。もやい結びができないのと同じぐらい、まがいもの臭がプンプンと漂ってくるのです。

そんな自分を打破しようと、今年のキャンプでは”飯盒炊さん”に挑戦しました。

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飯盒炊さんに必要なもの

1.飯盒

改めて書く必要もないとは思いますが、一応。

主流は3タイプ

現在、飯盒として売られているものは、大きく分けて以下の3タイプ。

  • 兵式
  • 丸型
  • 角型

飯盒と聞いて、多くの人がイメージするのは”兵式”飯盒だろうかと思います。僕が持っているのもこのタイプ。そら豆みたいな独特の形状で、黒々としていて、いかにも野外の道具という雰囲気です。

けれどもこの形、今となってはさほど重要ではありません。その昔、兵隊さんが使っていた時は、携行性や炊飯効率という点でメリットがあったようですが、子供連れのオートキャンプには必要なスペックではありません。かといってデメリットというものでもないので、雰囲気を重視される方には適していると思います。

レトロでかわいいのは兵式だけど、使いやすいのは丸型かな

僕の飯盒は義理の父から譲り受けたもので、兵式タイプ。トップの写真を見てください。外箱からも分かるとおり、かなりの年代ものかと思われます。使われているフォントしかり、アルミニュームという表記に昭和の風情を感じます。

もしも今、この飯盒が壊れて新しいものを購入するとなると、丸型タイプを選ぶかな。なぜなら丸型タイプには5合炊き用の大きなものがあるから。兵式タイプは、携行性を重視してなのか、4合炊き用しかないんです。5合のお米が炊ければ、家族4人、次の日の朝食あるいは昼食分まで大丈夫です。

また丸型タイプなら、ツーバーナーやカセットガスコンロ使用時、五徳の上に置いても安定感に優れます。兵式タイプは熱源に焚き火を使うことが前提であったため、吊るして使うことが基本的なスタイル。なので五徳のように一部分にしか受け足がないものの上に置くのは、どうしても不安定になってしまいます。

2.火床|おすすめはファイアグリル(ユニフレーム)

丸型タイプなら、ツーバーナーやカセットガスコンロでもいいですね。

兵式は、吊り下げ or 安定が確保できるもので

けれども僕の持っている飯盒は兵式タイプ。先にも書いたとおり、コンロ系の熱源は積極的には選びません。やってやれないことはないのでしょうけども。

そこで、ここは使い慣れたファイアグリル(ユニフレーム)の登場です。

本来ならば、吊るして調理したいところですが、今回はヘビーロストル(火格子)の上に置いて炊くことにしました。

ファイアグリルといえば、これまで”ダッチオーブン&木炭”の調理で活躍しています。

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20kg近いダッチオーブンを乗っけてもビクともしないほど堅牢で、メンテナンスも簡単。コンパクトに収納できる点でもお気に入りのアイテムです。

それが今回、”飯盒&木炭+薪”の組み合わせでも、非常に優れた一面を見せてくれました。何かというと、火力の調整がとてもしやすい

飯盒炊さんで美味しくご飯を炊くポイントは、十中八九、火力のコントロールにあります。ガスコンロでは簡単に調整できる火加減も、薪や木炭ではそうもいきません。炎の様子を見ながら、適切なタイミングで燃料を追加、あるいは間引かなければなりません。

この”追加&間引き”の作業が、ファイアグリルでは非常に簡単に行うことができるんです。

ファイアグリル以外のものでも、なんなくできるものもあれば、そうでないものもあるでしょう。不向きなものでも、工夫や慣れを重ねることで、できるようになっていくことだと思います。道具なんてそういうものだと思います。

ですがファイアグリルを選んでおけば、工夫や慣れを必要とすることなく、火力のコントロールが可能です。これを選んでおけば間違いない、ということですね。

3.炭バサミ

炭バサミは薪や木炭の出し入れなど、火力の調整に使うのはもちろん、飯盒の中の様子を調べるのにも役立ちます。

飯盒に限らず、お米を炊くときにフタを取るのは、基本的にはNGです。手がかりとなるのは、”音”と”振動”。

音は耳で察知することができるけど、振動は直接触るわけにはいきません。ここで活躍するのが、炭バサミ。飯盒の上フタに炭バサミを置き、ボコボコとお湯の動きが伝われば、まだまだ途中の段階。そうした振動が伝わってこないようであれば、炊きあがりが近いということになります。

このような使い方をするため、炭バサミは45cm以上の長いものを用意する方が火傷のリスクが回避できていいですね。

炊き方や火加減、そのサイン

炊き方、と言っても普段から電子炊飯器を使って自炊されている方なら当たり前の流れです。

  1. 米を計量する
  2. 米を洗う
  3. 浸水
  4. 水を入れる(計量する)
  5. 火にかける
  6. 火加減の調整
  7. 蒸らす
  8. 完成

書き出せば、このような工程になりますか。炊飯器なら4〜6の作業が不要ですね。いつも炊飯器にお任せしていることを人間がする、というのが飯盒炊さんということですね。それ以外は普段とほとんど変わらない。だからここではポイントだけ書いておきます。

炊く準備

(1)米の計量

兵式飯盒一式

ほとんどの飯盒には、内側にお皿として使える中フタ(中子・なかごとも言う)が付いています。この中フタにすり切れいっぱいお米を入れれば、2合分のお米ということになります。ちなみに外フタは3合分のお米を量ることができます。

とても合理的にまとまったアイテムだなぁと感心しつつも、僕は1合づつ小分けしたものを持っていくようにしています。キャンプ場で量らなければいけないほど、まとまった量のお米を自宅から持っていくことって、ファミリーキャンプではまずありません。現地調達した時ぐらいではないでしょうかね、この方法で計量するのは。

(2)米を洗う

何も変わったことはありません。普段どおり洗ってください。無洗米ならこの手間すら省けますね。

(3)浸水

家庭でも、本来ならば洗ったお米はしばらくの間水に浸けておくほうがいいようですが、僕はすぐに炊飯器のスイッチを押してしまっています。

でもせっかく雄大な自然に囲まれたキャンプに来ているんですから、時間にも余裕をもって、ここはきちっとお米を水に浸けておきましょう。芯のない美味しいご飯を炊くためにも。

夏場は30分、冬場は1時間

上記の時間は”少なくとも”というものです。30分程度なら、他にも夕食の準備があったりで、浸水のために待ちぼうけになるようなことはありませんよね。

(4)水を入れる(計量する)

飯盒の内側には目印が付いています。たいていは上下に2つ。下が2合用で上が4合用。これは炊飯器でも同じですね。

飯盒|水の量を表す目盛り

万一、この目印が付いていない飯盒をお持ちなら、次のことを覚えておいてください。

お米:水=1:1.1

お米よりも、水は少し多め。やわらかめのご飯が好みなら、水の量をもう1割ほど増やしてもいいでしょう。

この関係を知っていれば、あとは中フタを使えば簡単ですね。2合炊きなら中フタ1杯+α、4合炊きなら中フタ2杯+αα。ノールックで作業完了です。


あっ、ここまでの話は4合炊き用の飯盒についてです。5合用なら中フタで計量できるお米の量は違ってきますし、角型にはそもそも中フタが無かったりするので。

ちなみにロゴスの5合用丸型飯盒なら、中フタは2.5合のお米が計量できます。

炊く

ここからが飯盒炊さんの楽しい時間です。

(5)〜(7)はじめチョロチョロ、なかパッパ。蒸らして完成!

例の呪文の登場です。ですが、そのままでは何のことかよく分からないので表にまとめます。

呪文火加減炎の状態目安時間
【はじめ】チョロチョロ中火底に
炎が当たる
〜ボコボコ5〜10分
【なか】パッパ強火全体を
包むような炎
ボコボコ〜グツグツ10〜15分
【しあげ】チロチロ中火〜弱火底に
炎が触れる
パチパチ〜10〜15分
【蒸らし】5〜10分

沸騰(ボコボコ)するまでは中火をキープします。薪をくべると火力のコントロールが難しくなるので、僕はここまでを木炭のみで行います。

飯盒炊さん|はじめチョロチョロ

沸騰しているのが確認できたら、薪をくべ、一気に火力を引き上げます。飯盒全体が炎で包み込まれるまで。

飯盒炊さん|なかパッパ

吹きこぼれがひどいようでしたら、石かなにかで重しを乗っけます。

飯盒炊さん|重しを乗っける

やがて水分が減りだし、振動や音が収まりはじめます。トングや耳を駆使して、変化を逃さないように注意しましょう。このあたりから、薪や炭をファイアグリルの四隅へ動かし、火力を弱めていきます。写真の炎はまだまだ押さえきれていませんが。

飯盒炊さん|しあげチロチロ

パチパチという乾いた音が聞こえてきたら、ほとんどの水分が無くなった証拠。

飯盒炊さん|蒸らしの時間

火床から飯盒をおろし、しばらくのあいだ蒸らして完成です!別にひっくり返さなくてもいいようですね。

飯盒炊さん|炊きあがり

ちょっとおこげが多いかな。沸騰してからの火加減が強すぎたようです。でも中央付近はふっくらしていて、炊飯器で炊いたものよりも美味しくできました。

あとがき

肝心なのは火加減!特に沸騰後、水分が減り始めるタイミングを確実に捉え、火を弱めること。この1点に尽きると思います。

表には目安時間を記載しましたが、気候や使用器具など、いろいろな条件に影響される部分が大きいので、やはり自分の”耳”と伝わってくる”振動”を頼りにするのがベストだと思います。その方が覚えることが少ないですし、なによりも格好よろしいじゃありませんか。


今回、僕はたまたま所有していた兵式飯盒を使いましたが、なにがなんでも飯盒じゃなければならないかというと、そうではありません。要はフタ付きの鍋ならOKです。ダッチオーブンでも美味しいお米は炊けるはずです。

いろいろとリサーチしていると、こんな良さそうなものを見つけました。

ネットの評判もすこぶる良いようです。ダッチオーブンは他の料理で塞がっていることが多いので、ご飯専用として購入しようか検討に入ります。