岐阜県には上質なキャンプ場がたくさんありますが、その多くは、超大自然の中でがっつりアウトドアを楽しむような”本格派”のキャンプ場。キャンプが初めてという方や経験が浅い方、小さな子供と一緒という方にとっては、結構ハードルが高かったりします。
今回ご紹介するのは、養老公園内にあるキャンプ場、「養老キャンプセンター」。
どちらかというとゆるーい雰囲気のキャンプ場で、本格派にはあまり人気がないようですが、初心者キャンパーには丁度いい感じなんです。
その理由も合わせ、レポートしたいと思います。
※残念ながら、養老キャンプセンターは2022年3月31日で閉鎖になったそうです。しょぼん。
【低料金&軽装備可】テントやコンロ、大きなキャンプ道具は持って行かなくても大丈夫。
バンガローが格安!
バンガローやロッジが、格安料金で借りられます。
バンガロー(小) | 9m2(約5畳) | 3,170円 |
バンガロー(大) | 11m2(約6畳) | 4,230円 |
家族ハウス | 18m2(約10畳) | 7,410円 |
ロッジ(1人1泊) | 1室2段ベッド4個 | 1,580円 |
普通、4〜5人用のバンガローなら、安くても5,000円以上はします。テントサイトでも入場料やテント持込料がかかるところでは、3,000円以上しますしね。
うちはバンガロー(小)を借りました。大人2人、子供2人が、余裕で足を伸ばして熟睡できます。周囲や足元に荷物を置いても、まだまだスペースが残っていたぐらい、十分な広さです。
コンセントはありません、照明のみ。マットレスなんて気の利いたものもないですし、掛ふとんもありません。
家族ハウスやロッジは分かりませんが、バンガローに関しては、ただの箱だと考えておいた方がいいです。5月の朝晩は冷え込むので、寝具関係は用意しましょう。
各サイトにバーベキューコンロ併設。屋根付大型バーベキュー場も無料で利用可能。
各サイトには、バーベキューコンロ(かまど)が設置されています。
炭火で直に肉や野菜を焼く場合、網は自前で用意する必要があります。ダッチオーブンやフライパンなど、調理器具を使う場合は問題なしです。
屋根付きの大型バーベキュー場(大小2棟)もあるので、雨が降ってきても安心です。
バーベキューコンロ、炊事場、テーブル&ベンチが整っているので、ここで調理し、食事を楽しむことができます。複数家族や団体で利用する場合にも便利ですね。もちろん無料です。
燃料やトングなど、細々としたアイテムは用意しなければいけませんが、コンパクトカーに積み込めるだけの荷物で十分なのではないでしょうか。
[裏ワザ]テントの設営可。緊急時は、毛布の貸し出しアリ。
養老キャンプセンターにはテントサイトはありません。バンガローやロッジといった宿泊施設のみの利用となっています。
けれども、せっかくのキャンプなんだからテント泊を楽しみたい、という方もおられると思います。
管理人さんに尋ねたところ、オフィシャルではありませんが、一張り程度ならテントの設営はオッケーだそうです。ただし、規定の宿泊料金のいずれか(例えば、バンガロー小:3,170円)を支払うことが前提です。
サイトは全般的に傾斜地が多いようなので、テントを張りたい場合は、事前に電話で相談をし、なるべく平坦なサイトを予約してもらうようにしておいた方がいいでしょう。
また、毛布に関しても、夜中寒ければ、緊急用のものを貸し出していただけるそうです。しかも無料で。
とっても親切で柔軟な対応をしていただけるので、安心して一晩楽しませていただきました。
【街近】車で10分のところに、スーパーやホームセンター、温泉施設もあります。
大自然に身を置くことがキャンプの醍醐味ではありますが、反面、初心者キャンパーにとっては、普段の生活から離れることへの不安も大きい。
そんな時は、”街”から離れすぎない、ほどほどの自然でキャンプをするのがコツです。
そういった意味では、養老キャンプセンターは最適だと思います。
買い物に便利
車で10分ほどのところに、スーパー(トミダヤ)やホームセンター(カーマ)があるので、買い出しはもちろん、万一の準備不足にも対応できます。
トミダヤには、岐阜のお土産として有名な、明宝ハムが売られています。
国産の豚肉を100%使用、添加物&保存料を極力入れないようにした、かなり良質なハムです。切ったそのままでも食べられるそうなので、朝食にいかがでしょうか(値段は980円と、そこそこしますが)。
肉と言えば「養老ミート」
養老と言えば肉、肉といえば「養老ミート」。安くて美味しいお肉が売られているので、バーベキューをするならお立ち寄りください。こちらも車で10分です。
源泉湧き出る温泉施設でリラックス|ゆせんの里
当館の温泉は、敷地内にある源泉井戸(地下1,700m)から沸出した源泉を使用しています。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉です。
源泉1kg中に8,137mgと豊富な成分のお湯が1日あたり576,000リットル(※記号)と豊富に湧出している「養老温泉2号泉」を使用しています。
健康増進、疲労回復、心の癒しに最適です。(ゆせんの里公式サイトより)
ここも車で10分。
キャンプ場内に有料(200円)のシャワー設備があるのですが、どうせなら養老の源泉に浸かりましょう。種類こそ少なめですが、お湯がマイルドで効き目がある気がしてきます。露天風呂が最高に気持ち良いですよ。
【遊び場多】養老天命反転地に、川あり、滝あり、遊具あり。子供から大人まで楽しめ、1泊2日じゃ物足りない。
養老公園は、名瀑「養老の滝」を中心とした養老山麓に広がる東西約1,800m、南北約600m、総面積786,000平方メートルの都市公園です。四季を通じて、幅広い年齢層の皆さまにお楽しみいただける、自然と芸術・スポーツ施設を備えた県民の憩いの公園です。
正直、すべて楽しむには1泊2日じゃ足りません。
養老天命反転地
養老公園といえば、「養老天命反転地」。スマスマのロケにも使われたみたいですね。
ビビッドなカラーリングが施された「記念館」からスタート。養老天命反転地のデッサンや模型などが置かれています。
「極限で似るものの家」の中は、迷路のようになっていて、様々なオブジェが溶けこむようにレイアウトされています。このあたりから、よくわからないことになっている。
外に出ると、バランスを取るのがやっとなほど、アップダウンの激しい場所に出てきます。これもアートの一部だそう。手すりも何もないので、滑りにくい靴は必須です。
岐阜の街が一望できるほどの高さまで登らされます。その先にあるものは、行ったものだけが知るのみ。
と、まぁとにかくヘンテコな施設です。子供たちははしゃいでいましたが、大人はヘトヘト。2時間めっちり遊びました。
養老の滝
養老キャンプセンターから30分ほど歩いたところには、「養老の滝」があります。
日本の滝百選に数えられるだけあって、迫力があり、美しさに満ちています。しぶきを浴びると健康になる、という言い伝えがあるようなので、存分に浴びてきました。パワースポットというやつですね。
養老の滝への道のりは、とっても気持ちのいい散策路です。水が綺麗なのでしょう。美しい色のトンボに出会うことができました。
リフト乗り場がありましたが、今は営業していないようでした。味のある看板を見つけたので、思わず写真におさめました。
こちらは名水百選に数えられている「菊水泉」。
養老神社の境内に湧き水が出ていて、一口いただきましたが、実にまろやか。この水を使ったサイダーが、お土産として売られているようです。
朝食を済ませたあと、散歩がてら、気軽に行くことのできる名所です。春から夏にかけては涼しさに癒され、秋は紅葉に魅了されるのはいかがでしょうか。
こどもの国や登山道、まだまだいっぱいあるプレイスポット
遊具を使った遊びなら、こどもの国。登山を楽しみたいなら、東海自然歩道〜養老山なんてコースもありです。暑い季節は、川遊びなんか最高ですね。
冒頭にも書きましたが、とてもじゃないけど1泊2日じゃ足りません。養老公園は、自然好き、運動好きの方なら、大人から子供まで誰もが楽しめるスポットです。
あとがき
利用申込み〜当日受付までの流れは、以下のとおり。
- 【事前】3,4日前までに電話予約(受付時間:10時〜16時/TEL:0584-32-0523)。
- 【事前】受理確認のハガキが郵送で届く。
- 【当日】ハガキに記載の入口に着いたら、管理棟に電話連絡。
- 【当日】車止めを解錠してもらい、キャンプ場に向かう。
郵送されてくるハガキには、上記の手順を含め、注意事項が記載されているので、忘れずに持って行くようにしましょう。
本文中にも書きましたが、ここの管理人さんはとても親切です。利用者のことを第一に考えて、運営をされているような感じです。
キャンプ場によっては、ガチガチにルールを押し付け、閉口させられる場面も稀にですが、あったりします。分かるんですけどね、管理という立場や事情は。
”管理者が親切&柔軟な対応”ということも、初心者キャンパーには心強いポイントだと、ここに付け加えておきます。