子育て家庭に適したデジタルカメラ|必要な3つのスペック

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昨今のデジタルカメラには様々な機能が搭載されています。

自分にとってどの機能が必要なのかよく分からないというパパ(ママ)カメラマンも結構おられるのではないでしょうか。

僕は7年前に一人目の子どもが生まれ、家族の成長記録を残そうとするなかで、あーでもない、こーでもない、と数台のカメラを渡り歩いてきました。自分の腕の未熟さは棚にあげて。

その試行錯誤のなかで得た僕なりのカメラ選びの基準を整理してみようと思います。

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子育て中のパパ(ママ)が写真を撮るのは、こんなとき

正直なところ、現在販売されているカメラのほとんどが、シャッターを押すだけで綺麗な写真を撮ることができます。

一眼レフ、ミラーレス、コンパクト関係なく、スマートフォンでもびっくりするぐらいの綺麗な写真が撮影可能です。

「シャッターを押すまで」にカメラ選びの基準が隠れている。

じゃあどれを買ってもいいのか?

答えはノーです。

シャッターを押せば綺麗に写ると言っても、シャッターを押すまでには色々な条件があるわけです。

その色々の部分が、撮影する「目的」「場面」によって千差万別だから、カメラ選びが難しくなるわけです。

パパ(ママ)カメラマンが撮る写真、その「目的」と「場面」

僕は、撮る写真の95%が自分の子供(家族)、というパパカメラマンです。

だいたい年間1万回ぐらいシャッターを押していますが、被写体は「動きまわる子供」ということがほとんどです。

  • 撮影の「目的」は、子供(家族)の成長記録
  • 撮影の「場面」は、日常生活の24時間

ということになります。

この条件に適したカメラはどんなカメラなのか?

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【1】肌身離さず持っていられるカメラ

どうしたら上手く写真が撮れるのか?

『いつでもカメラを手から離さずにいる事が大事だ』

(写真家・木村伊兵衛)

子供を連れて家族でお出かけする時にネックとなるのが荷物の多さ。オムツ、着替え、タオルなどなど、準備に余念がない家庭ほど苦行のようになります。

その結果、カメラは家でお留守番。そんな最悪の状況は避けたいところです。

「カメラは軽く、小さいに越したことはない。」

僕は常々、そう考えています。眼球がデジカメになる未来も悪くないなぁ、なんて少し本気で考えます。

カメラが無ければ絶対に写真は撮れません。

被写体が子供の場合、最高の場面はいきなり訪れ、一瞬で去っていきます。その一瞬のために、肌身離さず持っていられる「大きさ・重さ・デザイン」であることは、重要な条件なのです。

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【2】素速くピント合わせができるカメラ

子供はとにかくじっとしていません。こっちで歌い、あっちで踊り、よくもまぁと感心するぐらいに動き回ります。彼らにピントを合わせようとしても、かなり苦戦します。

解決するには、2つの方法があります。

  1. ピント合わせが高速なカメラを使う。
  2. 被写界深度の深いカメラを使う。

aについては、メーカーが日進月歩で技術革新を推し進めています。

  • 像面位相差AF
  • 顔(瞳)認識AF
  • タッチAF

などなど。フィルム時代には考えられなかった夢のような機能が、今のデジタルカメラには備わっています。

これらの超絶機能は、今後も進化していくでしょう。なのでメーカーにお任せするとして、ここではbを考えていきたいと思います。

被写界深度を利用しよう

写真用語の中に「被写界深度」という言葉があります。ピントが合っているかのように見える範囲のことを意味します。

例えば、少し離れた子供のまつ毛にピントを合わせたとします。

カメラからの距離は、ジャスト2メートルと仮定。

厳密にいえば、少し後ろの2メートル1センチのところにある眼球や、少し手前の1メートル99センチにある鼻先には、ピントは合っていません。

けれども写真で見ると、顔全体あるいは体にもピントが合っているように見えます。L判ぐらいの小さな写真だと、もっと広い範囲でピントが合っているかのように見えるでしょう。

この、”あたかもピントが合っているかのように見える範囲”のことを「被写界深度」と呼びます。

被写界深度が深ければ、手前から奥までピントが合っている写真が撮れ、浅いとボケを強調した写真になります。

被写界深度は深く、仕掛け網のように被写体をすくい撮る

被写界深度が深ければ、目の前の光景の大部分にピントが合った写真を撮ることができます。

動き回る子供を撮影するには、あらかじめピントが合う範囲を広く設定しておき、その範囲に子供が入ってくるのを待つ、という方法が有効です。網で小魚をすくい捕るのと似ています。

よくよく見ればくっきり見えない部分もありますが、気にしない気にしない。それよりも一瞬を逃さぬよう、素早くシャッターを押し切ることの方が重要です。

小さなサイズのイメージセンサーこそ正義

被写界深度の深さは、レンズの「絞り」に関係がある他、「イメージセンサーの大きさ」とも関係があります。

イメージセンサーとは、CCDやCMOSと呼ばれるもの。レンズから入ってきた光を受け取る部品のことです。フィルム時代のフィルムの役割と考えればいいでしょう。

被写界深度の深さを決めるのは、そのサイズ。フルサイズとかAPS-Cサイズとか、デジタルカメラのイメージセンサーには、様々な規格が存在します。

イメージセンサーのサイズと被写界深度の関係は、

  • サイズが小さければ、被写界深度が深く
  • サイズが大きければ、被写界深度は浅く

なります。

主なセンサーを小さい順に並べると、以下の通り。

1/2.3型 < 1/1.8型 < 2/3型 < 1型 <フォーサーズ < APS-C <フルサイズ

大体1型ぐらいまでが、コンパクトデジカメに分類されます。

ちなみにiPhoneなど、スマートフォンで使われているセンサーは、これらよりもさらに小さい1/3型です。

一般的には、フルサイズこそ最高!のような風潮があります。けれどもイメージセンサーが大きくなれば、カメラ全体のサイズも大きくなる傾向にあるので、一概にそうとも限りません。

コンパクトを重視するパパチュアカメラマンにとっては、小さなイメージセンサーの方が有利と感じる場面も多々あります

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【3】暗いところでも綺麗に撮れるカメラ

子供と過ごす場所は、必ずしも、屋外ほどに十分な明るさが確保された場所とは限りません。

例えば、家の中。昼間はそれなりの明るさがありますが、夜になると照明器具だけでは光量不足。カメラにとっては悪条件です。

それでは、暗いところで綺麗に撮影するためには、どんなカメラが向いているのか?

明るいレンズを搭載しているカメラ

1つは、明るいレンズが搭載されたカメラを使うこと。

レンズの明るさは、「f○○」という数字で表されます。

この値が小さいほど、取り込める光の量が多くなります。つまり明るいレンズということになります。一般的には、f2.8以下のレンズのことを明るいレンズと呼びます。

世の中には、f0.95と人間の目よりも暗闇に強いレンズがあります。

暗く、少しの光しかないような場所でも、綺麗な写真を撮影することができます。

高い感度が設定できるカメラ

2つめは、高感度撮影を得意とするカメラを使うこと。

感度とは、「ISO○○」で表される数字のことです。値が大きいほど、暗い場所で撮影することが可能となります。

一昔前は、いくら感度を高く設定できたとしても、ノイズが発生して、ざらざらした写真になるのが常でした。けれども最近のデジタルカメラは、最高感度より1、2段下であれば、ノイズの少ない写真を撮影することができます。

世の中には、ISO819200という超高感度なカメラもありますが、

日常レベルではISO3200の画質がクリアであれば問題ないでしょう。

カメラの感度別の描写を調べるには、GANREFPHOTOHITOなどのサイトで作例を見るのが一番良い方法です。

比較写真を見てもよく分からない場合は、 最高感度が12800を超えているカメラを選べば間違いありません。そのカメラのISO3200の画質は、十分鑑賞に堪えうるものだと思います。

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あとがき

というわけで、僕が考えるパパチュアカメラマン(ママチュアカメラマン)にふさわしいカメラとは、

  • f値2.8以下の明るいレンズ
  • 最高ISO感度12800以上
  • イメージセンサーが小さめ

なカメラということになります。

f値やISO感度については、スペックが上がるほど良い。

イメージセンサーに関しては、小さ過ぎると暗所での画質が劣化してしまいます。なので本体とのバランスを考え、用途に合った、ちょうど良いフォーマットを探ることが重要かと思います。

まぁ、それでも気軽に持ち出すことができて、サッと取り出しパッと撮るというスタイルをオススメするのは変わりません。

くり返しになりますが、

『いつでもカメラを手から離さずにいる事が大事だ』

という言葉に尽きます。

撮影する「目的」と「場面」が大きく変わった時に、守備範囲の違う2台目(例えばフルサイズ一眼)を検討することをおススメします。