前回、オクマのリール(サフィーナとフィスカー)がコスパ優秀!という記事を書きました。
入門セットからのファーストステップとしては、もってこいの性能と価格。是非とも購入候補に検討していただきたいメーカーです。
けれどもシマノやダイワといった有名どころのエントリーモデルも気になりますよね。それらを試さずしてオクマを勧めるのもアンフェアというもの。
というわけで、今回はシマノのエントリーモデルの中でも評価の高い、「セドナ」のレビューをお届けします。
17セドナC3000DH(シマノ)
セドナを選んだ理由
購入したのは「C3000DH」というモデル。
頭の「C」はコンパクト(Compact)の意味で、無印の3000番よりも1段小さいことを表します。つまり2500番と同等サイズ、ということです。
所有している2つのリールが2000番と3000番だったことと、普通の2500番よりもドラグパワーが欲しかったことが選んだ理由です。
お尻の「DH」は、ダブルハンドルを表します。これは所有リールの全てがシングルハンドルだったため、一度使ってみたいという興味本位で選択しました。なので特に深い意味はありません。
シマノには、最も安い「アリビオ」というリールがあります。
価格帯的には、こちらと比較するのが妥当かもしれません。ですがサフィーナやフィスカーよりも、カタログスペック的にずいぶん見劣りがするので、今回はセドナを購入した次第です。
スペック比較
セドナ、サフィーナ、フィスカー、そしてアリビオのカタログスペックは以下の通り。
セドナ (シマノ) |
サフィーナ (オクマ) |
フィスカー (オクマ) |
アリビオ (シマノ) |
|
番手 | C3000 | 2000 | 3000 | C3000 |
BB数 (ボール/ローラー) |
3/1 | 4/0 | 4/0 | 1/1 |
重さ | 250g (DH付は275g) |
240g | 300g | 260g |
最大巻上量 | 73cm | 67.5cm | 70cm | 74cm |
最大ドラグ力 | 9.0kg | 不明 | 不明 | 3.0kg |
付属ライン | 無し | ナイロン 100m |
PE 150m |
ナイロン 150m |
実売価格 | 約4,300円 (DH付は約5,000円) |
約2,400円 | 約3,500円 | 約3,200円 |
わずか1,000円ほどの中での攻防ではありますが、アリビオを選ぶなら。サフィーナやフィスカーの方が幸せになれる、というのがお分かりいただけるかと思います。
セドナのイイところ
逆に1,000円多く出せるなら、セドナを選ぶ理由があります。
軽い
ダブルハンドル付で275g、シングルハンドル付だと250gと、数値的には2000番のサフィーナと同程度の重さ。コンパクトタイプということを差し引いても、2段分小さいクラスと同じなわけですから、軽量モデルと言っても差し支えないでしょう。
「軽い」のは数値だけの話ではありません。実際に手にした時にも、ちょっと驚くほどに軽い。
その秘密は「Gフリーボディ」という設計にあるそうで。
【Gフリーボディ】
ウォームシャフトをドライブギア上部に配置し、手元に重心を近づけたGフリーボディを採用。軽量自重を体感レベルでさらに軽く感じさせ、操作性に長けた攻めの釣りが可能となる。
(シマノWEBサイトより)
確かに、数値的には10g軽いサフィーナ2000と比べても、セドナの方が若干軽く感じます。
わずかな違いですが、1日中釣りをする状況では、手にかかる負担が大きく違ってくるかもしれません。
ドラグ調整が細やか
サフィーナやフィスカーのドラグは「カチカチカチ」と、割と大雑把な動きをするのですが、セドナのドラグは「チチチチ」と、より細かな動きをします。回転自体も滑らかで、操作するのが楽しくなります。
最大ドラグ力も9.0kgと、アリビオの3倍。サフィーナやフィスカーでは公表されてないので、決定的なことは言えませんが、造りの感じから想像するとアリビオと同程度といったところ。
セドナのドラグは、イイもの感が違います。
起こしたベールが、しっかり保持される
造りの良さで言えば、起こしたベールがしっかりとキープされることでも実感。
サフィーナやフィスカーでは、キャスティングした勢いでベールが戻ってしまうことが多々ありました。半分は僕の腕の問題で、もう半分はベールの構造の問題だと、自己弁護的に理解しています。
今のところ、セドナではそうした問題が起きていないので、やっぱり造りが良いからだ、と思います。
巻き心地が滑らか
比べてみると、やっぱりセドナの方が巻き心地が良いです。滑らかで、ブレも感じず、手を離してから回転が止まるまでの時間に、数秒の差があります。いつまでも回したくなるとは、このことですね。
ダブルハンドルとシングルハンドルの違いは、釣果を含め、正直どっちでも良いかな。カッコいいとは思うんですけど。
セドナの残念なところ
ハンドルが折り畳めないところ。以上、終了。
あとがき
このように、セドナの良さはスペックシートに表しにくい部分にあります。デザインや質感、塗装、剛性感なども合わせて。
実使用的にはサフィーナやフィスカーでも十分だと思いますが、格下感は拭えませんね。
ただし、釣りのレベルや、子供も使うことを考えると、やっぱりセドナじゃなくても良いかな、と思う今日このごろです。