手挽きのコーヒーミルを新調しました。購入したのはTIMEMORE(タイムモア)の「C2 Max」。先に販売されていた「C2」よりもひと回り大きく、一度に約30gのコーヒー豆を挽くことができるコーヒーミルです。
C2 Maxにはステンレス製の臼刃が採用されています。すでに持っている手挽きのミルが全てセラミック製の臼刃なもんで、どれだけ違うものなのか興味津々で購入したのですが、結果大満足!
挽き心地は力要らずで滑らか!めちゃくちゃスピーディ!淹れたコーヒーは美味しい!
というわけで早速レポートしたいと思います。
TIMEMORE(タイムモア)コーヒーミル「C2 Max」
外観とか、部品とか
TIMEMORE(タイムモア)は2012年に設立された中国のメーカー。WEBサイトを見ると、ところどころおかしな日本語が使われていて不安にさせられますが、真剣&真面目さは伝わってきます。
「日本版」と銘打ってあるのは説明書等が日本語表記なためでしょうか。それとも本体や付属品が異なる海外版があったりするのかな。
「CHESTNUT」と記されているけど、どこかに栗の木が使われているわけでもなし。確かに製品名は「栗子」ですが、その由来は今のところ不明。
とまあ、色々と謎な部分はあるけれど、
粉を落とし用のメンテナンスブラシや、
持ち運び用の収納袋が付いているなど、コーヒーミルを使用するにあたっての配慮がちりばめられていて嬉しい。
で、これがC2 Max。見るからに金属の塊って感じ。
本体はアルミニウム製。表面には凹凸が美しいダイヤモンド・パターンが施されていて高級感があります。
ハンドルも同じくアルミニウム製でしっかりした造り。
ツマミが木製だったら、もっと愛着湧きそうでしたが、残念ながらこちらはプラスチック製です。質感は悪くないですけどね。
がっしりとした持ち心地。一般的な折り畳み傘より少しスリムかな程度のサイズ感。本体重量が約505gなので、見た目通りの重厚感はありますね。
持つと一瞬だけ金属の冷たさを感じるけれど、凸凹パターンはそれを緩和するみたい。ポーレックスのコーヒー・ミルのような、つるっとした仕上げのステンレスよりも金属感が少ないというか、優しい感じがします。
ハンドルはコーヒー豆を入れる部分のフタを兼ねています。取り付けは軸受に差すだけの仕組み。軸受の形状は六角タイプなので、差す時に若干の合わせが必要です。
軸を支えるパーツがプラスチック製なことで「耐久性が不安」なんて意見を見かけましたが、ツマミ同様、しっかりした造りのパーツなので大丈夫なんじゃないかな。壊れたらレポートします。
万一、壊れた場合でもオンラインショップで購入することができるので、ひとまず良しでしょう。
粉受け部分はネジ式で本体に接続されています。およそ1回転ぐらいで取り外し(取り付け)ができます。想像よりもスピーディに脱着できる印象です。
表面とは真逆のさらっとした仕上げの容器内。まるでフッ素コーティングがされているみたいです。
本体底面には粒度調節ダイヤル。メカニカルな佇まいがカッコいい!
ダイヤルを時計回りに回すと締まり、粒度はFINE(細かい)に。逆に左へ回すと緩み、粒度はCOARSE(粗い)になります。
これ以上回らないまで締めた状態からのクリック数と粒度の目安は以下の通り。
- エスプレッソ:10-14クリック
- ハンドドリップ:18-24クリック
- フレンチプレス:20-27クリック
クリック感は結構しっかりしていて、カチッカチッと気持ちの良い音がフィルム時代のカメラを操作しているような気分にさせてくれます。コーヒーを淹れる前にテンションが上がります。
C2 Maxを構成するパーツは写真(↑)の通り。
中でも特徴的なのは、この臼刃。ステンレス製で精密に加工された、いかにも切れそうなオーラ。セラミックス製の臼刃は「すり潰す」寄りの切れ味ですが、こちらは「切り刻む」感じ。
普段のメンテナンスはブラシで粉を落とすだけで十分です(水洗い非推奨)。たまーに全部を分解清掃する場合、パーツを組む順番が分からなくなるので備忘録としてメモしておきます。
- ワッシャー
- スプリング
- 臼刃
- 調節ダイヤル押さえ
- 調節ダイヤル
軸受に対してこの順番に組み込めばOKです。
実際に挽いてみる
それでは実際にコーヒー豆を挽いてみます。
先述の通り、C2 Maxは約30gのコーヒー豆が入るように設計されています。およそ本体擦り切れいっぱい分。わざわざ計量する必要はありません。
ダイヤモンド・パターンは握った時のグリップ力をアップさせる効果もあります。しっかり握れて滑らないので、挽く時に余計な力が要りません。
割とヘビーなミルですが、あまり重さを感じることなくポジションをキープできます。
クルクルクルクル、挽き心地は実に軽快です。少し折れたハンドルの形状と長さも絶妙で、回転のバランスがめちゃくちゃ良くてぶれない。ベアリングも見事に効いてます。
今回使用したコーヒー豆は、中煎りのそれほど硬くはないもの。豆の種類や焙煎状態にもよりますが、これぐらいだと全く引っかかることなく挽くことができます。軽い力でスルスルと回り続ける。
ポーレックスだと結構詰まることが多く、えいっ!力技で乗り切る場面も多々あったので、これには驚きです。
挽き終わるまでにかかった時間は約40秒。ポーレックスの場合、20g分の豆でも倍以上の時間がかかっていたので、断トツにラクちん!しかも綺麗に挽けてる!
挽いている時に漂う匂いからして別次元で、ドリップ時のガスの放出具合もいつもより山盛り。
なにより淹れたコーヒーがめちゃくちゃ美味しい!明らかに旨味、風味が増しています。
豆の特徴が芯から引き出されていると言いましょうか、こんな味がするんだ!という新しい発見に満ち溢れていると言いましょうか。
とにかく興奮レベルに、いつものコーヒーが美味しくなります。
ただし粉受けを外す時、どうしても粉が若干飛び散りますね。ポーレックスにはなかった現象。もれなく細かく刻めている証拠です。
あとがき
初めに使っていたカリタの3,000円ぐらいのミルは挽くのが辛くて、小型の電動ミルを導入し、それからポーレックスへと移って、挽き心地良いわーなんて思っていましたが、やっぱり手動ミルは疲れるんですよね。で、だんだん面倒くさくなってしまう。
C2 Maxは挽くこと自体が快感。そのうえ明らかにコーヒーの味が進化するもんだから、購入以来、豆の消費量が増加しています。
しかも少し鮮度が落ちた豆であっても、見事に復活させてくれるので、もはやちょっとした魔法のようです。
手頃な価格の良いミルを探しているなら、非常にオススメします!