前回までのあらすじは以下のとおり。
- 手持ちの機器が、相次いで故障。
- 家電量販店(ヨドバシカメラとケーズデンキ)の長期保証サービスの内容を確認。
- 「自然故障以外は対象外」という規約を見つける。
- X-Pro1(故障事由:落下)の修理は有償になることに気付いた。
- もがき苦しむなか、”救いの道”を発見!
今回は、その続きです。
クレジットカードの別途オプション「携行品損害補償」に救われた
その”救いの道”とは、クレジットカードに別途オプションで付けていた補償プランです。
僕の場合は、セゾンカードの会員だけが加入できる「スーパーバリュープラス お買物安心プラン 充実コース[Y]」というプランに入っていました。
確か、三井アウトレットパークのクレジットカードを作った時に「月額300円なら良いかな」と、気軽に加入した覚えがあります。
一般的には「携行品保険」や「携行品損害保険」と呼ばれている保険プランのことで、JCBカードやイオンカードなどのクレジットカード、楽天銀行なんかにも同様のプランがあります。
携行品とは?
ちなみに「携行品」とは、以下のように定義されています。
携行品とは居住している住宅外において身につけているもの、移動を共にしているものをいいます。(「セゾンカード Super Value Plus」ページ参照)
この中で、「住宅外」という文言に注意。
仮にカメラを落とした場所が家の中なら、一切の補償が受けられない、ということを意味します。
またラジコンや自転車など、いくつか補償の対象外になるものがあるので、必ず規約をご一読ください。
今回の故障は、某回転すし系の店内で起こったことなので、外出中の出来事です。
またカメラは携行品扱いになるので、晴れて補償対象となり、全額(2万円オーバー)が補填されました。
家電量販店の長期保証に入るべきなのか??
今回の件は、非常に勉強になりました。
今まで何となく加入していた家電量販店の長期保証ですが、あるケースでは役に立ち、あるケースでは役に立たないことが分かりました。
おそらく入会時に説明をされていたのかもしれませんが、当事者になって初めて、理解することができました。
「家電量販店の長期保証」と「携行品保険」の整理
「家電量販店の長期保証(以下、長期保証)」と「携行品保険」について、今後のために整理しておきます(優れていると思う箇所は赤字)。
家電量販店の長期保証 | セゾンカードの携行品損害保険 「お買物安心プラン 充実コース[Y}」 |
|
加入費用 | 購入金額の5%が一般的 | 各プラン毎に月額300円 |
契約 | 購入商品1点ごとに加入が必要 | 契約者一人に対して |
対象商品 | 指定の商品 | 携行品(規約参照:カメラ、時計等) |
自然故障 | 対象 | 対象外 |
事故による故障 | 対象外 | 対象(盗難、破損) |
補償限度額 |
|
10万円(時価が基準) |
自己負担額 | 店舗ごとに異なる | 1,000円 |
費用(加入費用、契約)について
長期保証が「購入金額の5%」と変動制なのに対し、携行品保険は「月額300円」の固定制。
6,000円以上の商品については携行品保険、それ以下だと長期保証の方が安くつく計算になります。
ですが、長期保証の場合は商品1点1点の契約になるため、アイテム数が増えればどんどん費用が加算されてしまいます。
その点、携行品保険は「自分」という一人の人間に対して契約するものなので、月額300円という1つの契約で済むのが基本です。
僕の場合、6,000円以下の商品に対して長期保証を付けることは、ほぼありません。なので費用面は、携行品保険が優れていると思います。
故障の原因と補償の対象
長期保証は屋内外、または国内外問わず保証の対象となりますが、それは「自然故障」の場合のみ。落下や盗難といった「事故」については対象外です。
一方、携行品保険が対象とするのは「屋外・国内・事故」で発生した故障のみ。かなりの制限が付くので、両者を比べると見劣りしているように感じてしまいます。
けれども「カメラ」に限定して考えれば、携行品保険で十分カバーできると思います。
これまで十数台のカメラを所有してきましたが、新品・中古問わず、自然故障が発生したケースは皆無です。そもそも故障したのは、今回の落下事故だけ。しかも屋外で撮影することが多く、事故のリスクも外出先の方が高い。
購入5年後の時価が10万円を超えるのか
携行品保険の場合、補償限度額は年ごとに減額されていきます。
僕が受けた説明では「補償限度額は10万円、もしくは購入金額から年10%減額した低い方。ただし5年後、購入時の半額が補償限度額になる」ということでした。
X-Pro1の場合、
- 購入時期:2012年
- 購入金額:128,000円
- 故障時期:2015年
- 補償限度額:3年後の減額方式では約9万円(<10万円)
となるので、9万円までが補償の対象となりました。修理代は余裕でカバーされました。
これがもしもライカMだったら、
- 購入時期:2012年
- 購入金額:約90万円
- 故障時期:2015年
- 補償限度額:3年後の減額方式では約65万円(>10万円)
と10万円を遥かに超えるので、おそらく修理代の大半は持ち出すことになっていたでしょう。良かったー、ライカじゃなくて!
加入料(掛け金)で考える
携行品保険を年間に負担する費用は、
- 1年間:3,600円
- 2年間:7,200円
- 3年間:10,800円
- 4年間:14,400円
- 5年間:18,000円
になります。
これと相当額の長期保証料を支払うケース(5年間保証)とは、36万円の商品を購入した場合です。なので36万円よりも高額な商品を購入するのなら、加入料的には携行品保険の方が安くつく、ということになります。
けれども先述の通り、補償限度額のことを踏まえると、そう簡単な話にはなりません。算定基準が時価であり、10万円の壁があるからです。
18万円ぐらいの商品で、5年後の時価がだいたい10万円ぐらい(年10%減額)。なので、それよりも少し安いぐらいの商品が、携行品保険を掛けるのに適しているかな。
結論
保険のことなので断言はしにくいですが、やっぱりカメラに掛ける保険(保証)は、携行品保険がベターだと思います。自然故障の確率よりも、外出先で損傷する確率の方が高いと思うんですよね。
しかも長期保証は1アイテム1契約。1つの契約で契約者の携行品全てが対象となる携行品保険の方が、使い勝手が良いんじゃないでしょうか。
なかでもセゾンカードの「スーパーバリュープラス お買物安心プラン 充実コース[Y]」は、スマホやノートパソコン、タブレットなんかも補償の対象なので、より守備範囲が広いかと。
ちなみに他の携行品保険では、それらのアイテムが対象外だったりするので要注意です。